株式会社オリエンタルランドは、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーで使用するイチゴに関し、2016年度からの自社生産を目指し、北海道弟子屈町にイチゴ農園を設立する。太陽光利用型植物工場のようなハイテク施設ではないものの、栽培に必要な温度管理が可能なハウスによる高設栽培を行う。
北海道弟子屈町は、夏の冷涼な気候に加え、昼夜の寒暖差も大きく、日本では希少な国産の夏イチゴを生産することに適した場所。また、豊富な温泉に恵まれた同町では、温泉を活用した暖房を行うことができることから、エネルギーコストを抑制した冬場の温室栽培も可能である。
こうした自然条件に恵まれた地域でのイチゴの自社生産により、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーでは、完熟した美味しいイチゴを使用したメニューを、季節に関わらずゲストに提供することを目指す。
同社では、2014年度から千葉県袖ヶ浦市の自社農園でトマト・ミニトマトを生産しており、2017年度からは山梨県北杜市の自社農園で、太陽光利用型植物工場によるトマト・ミニトマト・パプリカの生産を新たに開始する予定となっている。
今後も東京ディズニーリゾートで使用する野菜類などの自社生産に関する研究開発を更に推進し、食の体験を通じて東京ディズニーリゾートの体験価値向上につとめていく、という。
■北海道弟子屈町における概要
・栽培品目:イチゴ
・年間生産量:50t程度(安定稼働後)
・生産方法:高設栽培(ハウス栽培)
・生産開始:2016年冬(予定)
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