両備HDと産総研、発電システムを利用した植物工場の実証試験へ

 産業技術総合研究所と両備ホールディングスは、岡山市内の遊園地跡地に発電システムを設置し、米国の研究機関とも協力して発電性能などを検証する。発電した電気は新たに設置する植物工場の野菜生産に利用され、栽培研究も実施する計画である。

実験は、快晴が多く乾燥した米コロラド州と、温暖で湿度が比較的高い岡山市に同じ設備を置き、気候の違いが発電性能にどう影響するかを調べる。

設備は年内に完成見込みで、実験期間は最長5年の予定。設置する植物工場は、年間16万9,200株の野菜が栽培可能で、生産した野菜は両備HDが展開するスーパー等で販売する予定である。

発電システムで供給される電力だけでは、植物工場の運営エネルギーを全てまかなうことができず、地元の電力会社の協力を得ているという。

公共交通事業などを展開する両備HDは、2009年春頃から植物工場の研究を始め、今では顧客の要望に応じた形(例:太陽光パネルを設置したもの等)の植物工場を開発・販売している。