NTTテクノクロスとタキイ種苗、IoTを活用したトマト栽培のスマート農業化へ

 NTTテクノクロス株式会社とタキイ種苗株式会社は、IoTを活用したトマト農家への新しい栽培アドバイスの方法を開発するため共同実験を開始する。

NTTテクノクロスとタキイ種苗、IoTを活用したトマト栽培のスマート農業化へ
■背景
近年、農家は高齢化し、栽培ノウハウの継承や新規就農者の確保が難しくなりつつあります。天保6年(1835年)創業のタキイ種苗は、これまで培った農業ノウハウを基に農家に栽培アドバイスを行ってきましたが、更なる農業の普及に貢献するため、NTTテクノクロスとIoTを活用した新たな栽培アドバイスを目指します。


■実験概要
ビニールハウスなどトマトの施設内に複数の温度・湿度センサーを設置し、無線ネットワークを利用してデータを収集・蓄積します。

また、データをスマートフォンでリアルタイムに確認できるアプリケーションを開発します。このアプリケーションをタキイ種苗の栽培アドバイスの担当者が利用しながら、農家にトマトのサイズや品質安定化のための適切な栽培アドバイス方法を検討します。


■実施場所
Tファームいしい(徳島県石井町)


■実施期間
2019年3月1日~2019年6月末(予定)


■トマトの出荷品質について
近年、施設内の環境を測定する機器や制御機器が発展し、トマト栽培ではこれらの機器を用いた環境制御技術が開発され、収穫量の増加が可能となってきています。

しかし、これらの環境制御技術だけでは施設園芸内の環境を均一化し果実サイズ・食味・機能性などの出荷基準に満たされた品質の果実を収穫することが難しいのが一般的な現状です。

今回の実験で得られるデータや開発されるアプリケーションをタキイ種苗が農家への栽培アドバイスに応用することで、出荷品質を満たした収量の1割向上を目指します。