東京都市大と大日本コンサルタント、都市部の未利用地などの有効活用に向けた実証実験へ

 東京都市大学 都市生活学部 高柳 英明 准教授と大日本コンサルタント株式会社は、良好な都市環境を形成するため、都市部やその近郊にある低・未利用地(※1)や空き地の利活用について、実証実験(2018年5月13日~10月31日)を行っている。

近年、都市部近郊では、人口減少の影響を受け、低・未利用地や空き地の増加と共に、コミュニティの衰退が懸念される地域が生じています。

また、2022年以降、生産緑地(※22)の税優遇措置が期限を迎えることから(通称:2022 年問題)、低・未利用地や空き地は、都市部を含め今後さらに増えることが予想されます。

東京都市大と大日本コンサルタント、都市部の未利用地などの有効活用に向けた実証実験へ
今回の実証実験では、大日本コンサルタント株式会社の本社社屋前駐車場を「低・未利用地」と仮定し、滞在・休憩・各種アクティビティができる共用スペースとして、種類の異なる用具(例.ウッドチェア、無料 Wi-Fi など)を一時的に設置、人の滞留に有効な機能、用具などを、利用者の滞在時間、立ち寄り率などの計測から明らかにします。

実証実験後は、共用スペースの活用に関するノウハウを取りまとめ、緑地や公園などの不足する地域において、自治体との連携も視野に、低・未利用地や空き地を活用した、コミュニティの醸成を目指します。


■内容:
対象地を低・未利用地と仮定し、一時的に滞在・休憩・各種アクティビティができる共用スペースをしつらえることによって、人の滞留に有効な機能、用具、配置などを調査する。


■方法:
 ・対象地に種類の異なる用具(植栽、ウッドチェア、テーブル、パラソル、人工芝、看板、無料 Wi-Fi)を設置する。
 ・利用者の行動を抽出するための定点観測によって、利用者の滞在時間、立ち寄り率などを計測する。
 ・利用者へのヒアリングによって、利用者属性、人の滞留に有効な用具等を調査する。


<対象地の概要>
対象地は、JR駒込駅より北へ本郷通りを約200m下った約150m2の敷地である。緩やかなカーブを描く坂の途中に位置するため、敷地自体が不整形かつやや傾斜がついている。

対象地周辺には、六義園、旧古河庭園、染井銀座商店街、霜降銀座商店街等が立地しており、地域住民の他、観光・業務目的等での来訪者の往来も多いが、本郷通り沿いはベンチや広場等の滞留施設・スペースが少ない状況となっている。


<用語の説明>
※1 低・未利用地:

適正な利用が図られるべき土地であるにもかかわらず、長期間に渡り利用されていない「未利用地」と、周辺地域の利用状況に比べて利用の程度(利用頻度、整備水準、管理状況など)が低い「低利用地」の総称

※国土交通省ウェブサイトから引用( http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk2_000022.html )


※2 生産緑地:
首都圏、関西圏などの市街化区域にて、良好な都市環境の確保などの目的で、保全すべきだとして都市計画で指定された農地。

30年の指定期間、農業を継続することを条件に、固定資産税・相続税などの税優遇措置があり、終了後は、市に買い取りを求めることができる。多くの生産緑地が 1992年に指定を受け、2022年に期限を迎える。