キューサイ株式会社のグループ会社である株式会社キューサイ分析研究所は、4月19日より800項目の残留農薬一斉分析を開始する。
今回、厚生労働省の登録検査機関であるキューサイ分析研究所では、790項目の残留農薬一斉分析に、新たに一斉分析が可能となった10項目を追加いたします。
追加項目は取引先企業様から食への安全の観点での強い要望やニーズを汲んだ項目や、新たに農薬として登録または基準値が再設定された項目です。
◆残留農薬一斉分析 800項目に至るまで
食品会社出資の民間機関で日本初!厚生労働省の登録検査機関に
キューサイ分析研究所は、キューサイの青汁の原料であるケールの「農薬不使用」を徹底するため、キューサイの中央研究所として発足。『世の中の食の安全・安心を守る』ことを理念として2003年に法人設立、様々な企業様から食品分析の受託を開始しました。
また、有毒物質の混入が問題視された輸入食品の安全・安心に貢献するため、2004年には国に代わって輸入食品等の検査を行うことのできる厚生労働省の登録検査機関として登録されました。食品会社出資の民間機関では「日本初」の登録でした。
「キューサイのケール青汁が一斉分析の原点」
一斉分析を開始したきっかけは、キューサイの青汁の原料ケール。露地栽培の中、農薬不使用にこだわっているため、収穫前のケールは近隣農家からの飛散農薬の影響の確認を必ず実施していました。
近隣農家で使用されている農薬の把握は難しく、分析するべき農薬の特定が困難のため、一度に何種類もの農薬を効率よく分析できるようにと考え、取り組んだのが一斉分析の原点です。
キューサイ分析研究所 独自の技術
1. 個別に対応する「前処理」
食品の残留農薬検査は、検体である食品をそのまま検査するのではなく、農薬の抽出及び測定を阻害する食品由来の成分を除去するという「前処理」が必要です。
しかし、食品すべてにおいて同じ前処理方法は適用されず、キューサイ分析研究所では多くの種類の食品に対応するため、食品ごとの前処理方法を確立しています。
中には、検査が困難と言われる食品(コーヒー、香辛料、ホップ等)も独自に立ち上げた技術によって検査が可能となっています。この個々に対応し、積み上げてきた前処理技術によって、残留農薬一斉分析800項目まで到達できました。
2. 信頼性の高い検査結果を導く「添加回収試験」
「添加回収試験」とは、検体を2つに分け、その1つの検体に、一定濃度の農薬をあえて添加し、添加した量と同量の農薬が測定できるかを確認する試験方法です。
同量であれば検体から農薬が検出されていないことが証明され、信頼性の高い検査結果を担保しています。
≪キューサイ分析研究所≫
厚生労働省 登録検査機関(理化学的検査/細菌学的検査)
ISO/IEC 17025試験所認定を取得(残留農薬検査/放射性物質測定)
【実施可能な検査・分析リスト】
・残留農薬検査/動物用医薬品等検査/栄養成分検査/脂肪酸・糖類検査/重金属検査/
・放射性物質検査/異物検査/細菌検査/カビ毒検査/食品添加物検査/有害物質検査/味分析
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