株式会社エグテックは「太陽光発電×水田設置」を同時に行うソーラーシェアリング事業を開始した。世界初の新システムとは、水田1反で49.9kwの2軸追尾式の太陽光発電システムでソーラーシェアリングをすることです。
エナテクス社の追尾式太陽光発電システム<エナトラッキングシステム>により、従来の固定式に比べ1.3倍~1.5倍の発電量が得られます。
エナトラッキングシステムとは、高精度の光センサーで日の出と共に東を向き一日中太陽の正面になるよう追尾するシステムのことで、安心に使用できる耐久・安定性、台風が多い日本の気候に適合した製品設計、Webネット監視システムを採用しているのでいつでも発電量を携帯でチェックできます。
[紹介動画] エナトラッキングシステム: https://youtu.be/a_Y_W2TMb3M
■ソーラーシェアリング事業開始の背景
農家の仕事は重労働なうえに収入が少ないため、農業離れが問題になっています。米の売価は比較的安く、農機具や肥料の購入費をまかなえずに赤字になる農家も多い現状です。
そこで、現在農業をしている畑や田んぼなどの農地に太陽光発電システム用の支柱を立てソーラーシェアリングを行うことで、これまで通り作物を育てながら発電による収入も得ることや、その収入で農業を外注することも可能になります。
■「太陽光発電×水田設置」で農業と売電の両立
奈良県天理市海知町の田んぼ1反(約1,000m2)3ヶ所にそれぞれ出力49.9kwの太陽光システムを設置し、2017年6月に田植えをした稲を10月に収穫しました。
周囲の田んぼにも影響はなく、パネルの下で稲を生育させることに成功し、また水平モードにすることにより、太陽光パネルの下部の高さを充分に確保できるためトラクターなどの作業も問題なくできるとしています。
作物に必要な太陽光を確保し、残りを太陽光発電に回すソーラーシェアリングをすれば、農業と売電の両立が可能になります。今回のモデルケースでは稲作をしながら全量売電し固定買取価格27円/kWhで初期投資を約10年で回収できる計算です。
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