三井物産、米国モンサント社から麦用種子処理殺菌剤Latitude事業資産を買収

 三井物産株式会社は、Monsanto Company(モンサント社)と、モンサント社が保有する麦用種子処理殺菌剤であるLatitude(R)のグローバルな事業を買収する契約を締結した。

三井物産はモンサント社の保有する麦用種子処理殺菌剤の商標Latitude(R)、製品の各国での登録、登録データ、製造ノウハウ(製造プロセスに関わる特許)を買収する。諸条件を充足の上、2017年1月末までに手続きを完了させる予定です。

モンサント社は種子・農薬・バイオテクノロジーを用いた農業関連製品を提供する農業バイオテクノロジーのグローバル・リーディング・カンパニーです。
三井物産、米国モンサント社から麦用種子処理殺菌剤Latitude事業資産を買収
 種子処理用農薬は、従来の散布用農薬にくらべて投薬量を抑えることが出来るため、環境負荷の低減、また農家の作業省力化にも繋がり、今後も需要の増大が見込まれています。

Latitude(R)は、麦を連作した際に発生する病害(立枯病)に対処できる種子処理殺菌剤として、欧州を中心に10カ国以上で登録、販売されています。三井物産は、子会社の蘭・セルティス・ヨーロッパ社、独・スピース・ウラニア・ケミカルズ社を通じて築いてきた種子処理農薬の販売ノウハウ、顧客基盤を活用し、Latitude(R)を販売していきます。

 三井物産は「食糧と農業」を攻め筋と位置づけ、農畜産物の生産性や品質向上に寄与する農薬や肥料、アニマルニュートリション(飼料添加物など)領域において、製造から販売、研究にいたる幅広い分野でグローバルに、顧客や事業パートナーとの信頼関係を築いてきました。

以前より、既存事業との親和性の高さからLatitude(R)に着目しており、今回の買収は、築き上げたパートナーとの信頼関係によって実現しました。この買収を通じて、農薬製品のポートフォリオを拡充させ、販売プラットフォーム顧客基盤を強化し、収益の拡大に繋げていくと共に、今後も更なる事業買収の機会を追求していきます。

<事業資産取得の相手先の概要>
正式名称:Monsanto Company <モンサント・カンパニー>
所在地:米国ミズーリ州セントルイス
設立年:2000年
代表者の役職・氏名:会長兼最高経営責任者Hugh Grant <ヒュー・グラント>
事業内容:種子、農薬の製造販売