タケエイ、銀座農園と資本提携し農業ビジネスに参入。高糖度トマト栽培もスタート

 株式会社タケエイは、銀座農園株式会社と資本提携することにより新たに農業ビジネスに参入する。本事業は、タケエイが国内で展開している山林間伐材等の未利用木材を利用したバイオマス発電事業の熱エネルギーを利活用して高付加価値農産物を生産販売するもの。

タケエイと銀座農園は、農産物の生産販売に関わる法人を各地域に共同で運営し、あわせて両社の関係を中長期的に継続発展させることを目的に資本提携を行い、「木質バイオマス発電事業+高付加価値農産物の生産・販売+地域農林業の活性化」事業に積極的に取り組んでいく。

 タケエイは、廃棄物のリサイクル事業と並ぶ新たな柱として再生可能エネルギーに関する発電事業に積極的に取り組んでおり、森林間伐材を燃料とした木質バイオマス発電所を国内4ヶ所(稼働中1ヶ所、建設中1ヶ所、計画中2ヶ所)で稼働・計画しています。

2013年には株式会社津軽バイオマスエナジーを設立し、2015年から売電を開始しました。この津軽バイオマスエナジーで作られる電気(発電出力:6,250kW)は、津軽地方の間伐材と特産品であるりんごの剪定枝を燃料として作られており、その電力は株式会社津軽あっぷるパワー等を通して地元を中心に供給されています。

 今回の提携は、これまでバイオマス発電事業における課題であった「熱エネルギーの活用策」として、銀座農園が得意とする高糖度トマト栽培に応用・展開するもので、加えて、2016年度バイオマス産業都市(内閣府・総務省・文部科学省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省が共同で構築を推進)選定地域となりました「平川市バイオマス産業都市」プロジェクトの一環として取り組んでまいります。

 一方、資本提携先の銀座農園は、自社での農業生産・研究事業のほか、企業による農業参入サポート事業を展開しており、これまでに複数の企業の農業参入を実現、加えて海外においても積極的に事業展開しております。

銀座農園の強みは、高糖度トマト事業を中心とした高付加価値農業の提案力にあり、最近ではワイナリー事業(ブドウ栽培・醸造)、ナシ(JV栽培)事業など、幅広い農業技術を企業に提供し始めております。

これまでのこうした取り組みは、タケエイが積極展開しているバイオマス発電に連動する農林業の利活用においても広い分野での連携が見込め、さらには海外におけるバイオマス事業にも高いシナジーが想定されることなど、幅広い展開を見越し、両社は資本提携することといたしました。

今後タケエイが事業展開する各地域バイオマス発電所において、銀座農園の知見を付加し、同様のスキームを応用していく計画で、バイオマス発電事業が単に発電事業にとどまらず、地域の農林業等の活性化にも寄与していくモデルを構築してまいりたいと存じます。