鹿島は、狛江市(こまえし)とともに、狛江版CSA発足準備協議会を立ち上げ、地域が支援する都市農業モデルの実証試験を行う。CSA(地域が支える農業/Community Supported Agriculture)の取組みは、欧米を中心に、消費者が地場の生産物を定期的に直接購入し、地域の農業を支援するシステムとして拡大してきました。
最近では、生産物の売買だけでなく農作業の手伝いなどを通して、生産者と周辺のコミュニティを結びつけ、より強固な関係を築く取組みが試みられています。
今回、東京都区部に隣接する東京都狛江市をフィールドとして、市内の農業従事者、飲食店、学校等のご協力の下、食品残渣の循環利用や農地・公園の循環型維持管理を試験的に実施しています。これは、農地や農業を循環型まちづくりに活用する狛江オリジナルのCSAを提案するものです。
【実証試験の概要】
1.ミミズコンポスト
農地から発生する野菜残渣や近隣の飲食店から発生する調理屑などをミミズによって短期間で堆肥化します。ミミズ堆肥を使って農業生産を行うことで、市内で発生する生ごみを減量し、地産地消の野菜を生産する循環型農業となります。
2.コーヒー滓ヒラタケ栽培
市内の飲食店から発生する、通常はゴミとして廃棄されてきたコーヒー滓を回収し、ヒラタケの培地として再利用する菌床栽培を実施します。収穫したヒラタケは市内の飲食店で使うことにより新しい資源循環の仕組みを構築できます。また、使用済みの菌床は良質な肥料として農地へ戻し循環利用しています。
3.ヒツジ除草
ヒツジによって市内の農地や緑地の除草を行う他、農地から発生する野菜屑を処理します。機械除草による騒音や植物性廃棄物、CO2の排出をなくすトリプルゼロの除草を行いながら、農産物非食用部の処理も行える循環型の取組みです。
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