植物工場や農業ビジネスにおける新規参入では販路確保とともに生産品目の選定も重要である。今回は機能性植物としてヨモギを紹介する。
ヨモギ(学名:Artemisia unlgaris L.)は、キク科ヨモギ属の多年草で、日本で自生する植物。食用、薬用、美容などの色々な方面で利用できる、とても優秀な植物の一つである。
<ヨモギの美味しい食べ方>
ヨモギの新芽は、おひたしや草餅にして食することができる。新芽が美味しい季節は3月から5月。ヨモギの葉と上新粉や白玉粉を使って美味しい「よもぎ餅」をご家庭で作ることもできます。レシピが分からない場合は、Cookpad(http://cookpad.com/)にて色々と紹介されています。
<入浴剤としての利用>
ヨモギには、シネオール、ツヨン、β-カリオフィレン等に由来する独特の香りがあり、乾燥させた葉は入浴剤としても利用でき、腰痛などに効果があるといわれています。
<ヨモギはハーブの女王>
ヨモギは、飲んで良し、付けて良し、浸かって良し、と「ハーブの女王」と言っても過言でなく、使用範囲の広い薬草です。
ヨモギの葉は『病を艾(止)める』という意味から、漢方名では艾葉(ガイヨウ)と呼ばれ、止血作用を有する生薬としても用いられています。最近では、ヨモギの殺菌効果を生かして、化粧水などの化粧品にも使われることがあります。
<ヨモギの機能性>
ヨモギには、精油成分としてα-thujene、α pinene、camphene、sabineneなどが含まれます。また、フラボノイド類やポリフェノール類も含まれており、抗酸化活性があることが示されています。
さらに、ラットを使った実験によって、抗炎症作用や幹細胞膜保護作用のあることが示唆されています。また、カロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄も豊富で栄養価も高い野菜といえます。
<ヨモギの抗菌活性>
カワラヨモギの抽出液は、大腸菌や酵母に対して抗菌活性を示したことが報告されています。また、モモ果実を腐敗させる病害である灰星病を抑制する効果があることが示されており、植物性抗菌剤として利用できる可能性も高まっています。
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