藻を利用した燃料の生産を行うAlgenol Biofuels社が、2014年のPLATTS Global Energy Awardにて、Industry Leadership in Biofuelsの分野における受賞者に選ばれた。PLATTSは、エネルギー産業に関する情報提供を事業としており、全世界に展開している組織である。
2014年のPLATTS Global Energy Awardには25か国200以上の団体から応募があり、リーダーシップやイノベーション、業界に与えた影響などの面から評価を受けた団体が最終選考の対象となった。
Algenol Biofuels社の創立者でありCEOであるPaul Woods氏はインタビューで、「2014年はAlgenolにとって素晴らしい1年であったが、2015年はわれわれが業界にさらなる成果をもたらすことでより素晴らしい年になるだろう。」と語った。
Algenol社の他にも、同分野(Industry Leadership in Biofuels)のファイナリストにはthe United States Navy社、Renewable Energy Group社、Honeywell UOP社、LanzaTech社、 POET社などが選ばれている。
PLATTSの代表者は、「Algenolはその確かな成長可能性やリーダーシップから、次世代のバイオエネルギー界を牽引する企業だと評価して間違いないだろう。」とコメントしている。
Algenol社は、米国フロリダ州のフォートマイヤーズに本社を置くバイオテクノロジー企業で、世界市場へ事業を展開している。
藻、日光、二酸化炭素と海水によって四種のバイオ燃料(エタノール、ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料)を生産しており、その技術は1ヘクタールあたり年間3200ガロンの高い生産性、生産コストを1ガロンあたり1.30ドルの低コスト化を実現している。
※ 写真:同社の研究室の様子、WEBサイトより引用
この技術は、産業廃棄物であった二酸化炭素をエネルギー源として利用する点で、風力や地熱といった従来のクリーンエネルギーよりもさらに一歩進んだ技術であるといえる。
さらに、農地や本来食料となるべき穀物を使用しないことから、普及によって食料生産が圧迫される恐れもない。藻によってきれいな水が副産物として排出される点も注目に値するだろう。
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現