廃校になった養父市大屋町門野の旧市立南谷小学校体育館を活用し、オリックスグループが開設した植物工場で6月17日、レタスの初収穫が行われた。本プロジェクトには、市と関西学院大学が連携しており、担い手の確保が難しくなった農業に新たな可能性を開く事業として、今後の展開が期待される。
オリックス不動産株式会社は、兵庫県養父市でリーフレタスなどを栽培する完全人工光型植物工場の建設を昨年11月から進め、本年3月に竣工し、試験栽培を行なってまいりましたが、本日、初収穫を行いました。また、7月1日から出荷を開始しますのでお知らせします。
今回の取り組みでは、兵庫県養父やぶ市から廃校となった旧南谷小学校を賃借し、体育館内に完全人工光型植物工場を建設、運営し、リーフレタス(非結球レタス)、サンチュなど計4種類を栽培します。
過疎地域の人口減少などの問題に対し地域活性化の観点で支援や研究を行っている、関西学院大学総合政策学部と、廃校の有効活用を積極的に推進している養父市と、オリックス不動産による産官学連携の取り組みです。廃校を有効活用することで、過疎化する地方に新たな雇用を生み、活性化が図られます。
植物工場に関する栽培、設備ノウハウは、30年にわたり植物工場の研究、開発実績を誇る株式会社森久エンジニアリング等との事業協力により提供されます。
完全人工光型植物工場でのリーフレタスなどの栽培は、外気を遮断し無農薬での栽培が可能で、異物混入のリスクが少なく、季節や天候などの影響を受けにくいことが特徴です。このため、洗浄工程コストが削減でき、環境負荷の低減や、栄養価を保つメリットがあります。
また、連作障害の心配がないことから、多段(8段)栽培により高効率で安定的な生産ができ、1日あたり約3,000株、年間約100万株(84トン)の生産体制を目指します。
オリックスグループの全国支店ネットワークを活用した外食産業や食品スーパーなどへの販売や、オリックスグループが運営する宿泊施設で提供します。
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