完全人工光型植物工場にてイチゴの栽培を行う、NTT西日本グループでは、地域と連携しながら植物工場の生産技術を磨き、旬のおいしさをお届けできるいちご生産が可能になったため2021年8月10日より「N.BERRY」の名称でいちご販売を開始する。
1. 取り組みの背景
昨今、国内の農業分野において、高齢化による農業就業人口・農家数の減少が加速し、「おいしい」の技術継承が難しくなっています。また、青果は大規模農業の導入が難しいと言われています。
このような背景もあり、今後の農業の振興にあたっては、持続可能性の観点から、「篤農家が有するスキルの伝承や新たな生産形態の実現」が課題となっています。
NTT西日本グループでは、社会を取り巻く環境変化がもたらす様々な課題に対し、先頭に立ってICTの力で解決をしていく「ソーシャルICTパイオニア」をめざし、異常気象や季節の影響を受けず、いつでも・どこでも・誰でも高品質ないちごを安定的に生産できるいちごプラントの実現をめざし、2018年から取り組んでまいりました。
その取り組みに共感いただいた、おいしいいちご産地のJA高知県佐川支所苺部会(以下、苺部会)と連携※2し、苺部会からも認めていただけるいちごの生産ができるようになりました。
その「いちごプラント」の技術を、情報通信のプロフェッショナルとしてICT技術をみがいてきたNTTビジネスソリューション株式会社で展開し、いちご生産を実施。「N.BERRY」の名称でいちご販売を開始いたします。
なお、本サービス提供にかかわる役割分担として、いちごプラントの生産技術向上の企画については西日本電信電話株式会社(NTT西日本)、苺部会とのICTを活用した農業振興と地域活性化に関する連携についてはNTT西日本およびNTTビジネスソリューションズ、農産物の提供はNTTビジネスソリューションズが行います。
※1「N.BERRY」はNTTビジネスソリューションズが提供する農産物です。また、「N.BERRY」は商標出願中です。
※2 2021年4月24日 報道発表「JA高知県佐川支所苺部会、NTT西日本、佐川町および高知県による「佐川いちごから広がるICTを活用した農業振興と地域活性化に関する連携協定」について」
2.「N.BERRY」に込めた思い
「いちごプラント」で生産したいちごは、地域で培われた技とNTT西日本グループのICT技術を用いた新たな農業形態の提供で、旬のおいしさを一年中提供し豊かな暮らしを作り上げていきたい、という思いを込めて「N.BERRY」と名付けました。
3.「N.BERRY」のこだわり
旬が1月下旬から3月上旬と短いいちごを、多くのお客さまにいつでもおいしくお召し上がりいただきたいという想いで、一年中、旬の環境で育てられるいちご「N.BERRY」は生まれました。
常時、旬の環境でいちごを育てることができる理由は、いちごにとって最適な環境になるように、温度、光、水を制御できるいちごプラントで生産しているからです。
<いちごプラントの特長>
・いちごが自分のペースで水を飲めるような灌水システム
・いちごがしっかり休めて、元気よく活動できるようなLEDシステム
・いちごにとって快適な気候を再現する空調システム
いちごがしっかり育ち、甘さをぎゅっと蓄えられるような環境作りをしています。
どの場所でも旬の環境でのいちご栽培を可能にしたことで、いつでも旬ないちごを新鮮なままお届けできるようになりました。また安心して食べてもらえるよう、いちごプラントの運営管理を日々徹底しています。
4.提供商品と販売店舗
粒とパックは、「hanafru 近鉄あべのハルカス店」で販売予定です。「モンシェール あべのハルカス近鉄本店」では、N.BERRYを使ったスイーツを販売予定です。
※いちご出荷タイミングにより、販売していない日もございます。
5.今後の展開
秋ごろに生産拠点を増やし、出荷量を増強していく予定です。
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