世界一の透析患者数である人工透析大国ニッポン。その患者や家族の食生活を救うべく、株式会社EBUTでは、水耕栽培ではなく、土耕での栽培にて生で食べられる低カリウムキャベツ「よかべじ」を今月発売した。
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腎臓病や透析治療をする患者さんは、食事制限がとても大変です。中でもカリウムは野菜に多く含まれ、腎臓が悪くなると余計なカリウムが溜まり、不整脈や心臓を止めてしまう危険性があります。
「よかべじ」を考案した相良信治さんは、自身も透析患者で、おいしく少しでも気兼ねなく、野菜を食べて欲しいという願いをこめて、実験と研究を重ねました。
「よかべじ」は、キャベツ生産量2位を誇る群馬県と、栃木県のみずみずしいキャベツを使い、自然なおいしさをそのままにカリウムを減らしました。小さく切って茹でなくても、開封してすぐにそのまま、家族と同じサラダが食べられます。もちろん、炒め物などの調理にもおすすめです。
さらに、既存のカリウムを減らした野菜のような水耕栽培ではなく、土で育った元気な野菜を使っているので、本来の野菜を味わえます。
今までのカリウムを減らす方法は、細かく切断したり茹でたり、おいしさがそこなわれるものばかりでした。
しかし、今回開発・取得した特許技術(特許第6403124)は、野菜に穴をあけて超音波を当て、その振動でカリウムを溶かし出すため、生で食べてもおいしい「よかべじ」が実現しました。
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