株式会社クボタは、GPS農機『ファームパイロット(Farm Pilot)』シリーズの第6弾として、オペレーターが搭乗した状態での自動運転が可能な「アグリロボトラクタMR1000A【有人仕様】」を本年9月に発売する。
開発の狙い
・国内農業は高齢化に伴う離農や委託、経営効率化を図るための農地集積などにより、営農規模の拡大が進んでいます。
そのような状況の中、担い手農家にとって人手不足や作業効率の向上、省力化など様々な課題の解決が急務になっております。
・本年度より農林水産省が主導するスマート農業の社会実証が開始され、今後自動運転農機に対する期待や市場ニーズはますます高まることが予想されます。
・現在、当社は『ファームパイロット(Farm Pilot)』シリーズのラインナップ拡充を進めており、「アグリロボトラクタMR1000A【有人仕様】」は担い手の作業に適した高馬力と自動運転作業の拡充で、農作業の効率化や高精度化、省人化、さらには軽労化を実現し、日本農業の活性化に貢献します。
・年内には使用者の監視下において無人運転作業が可能な「無人仕様」も発売する予定です。
製品概要
【製品名】
クボタトラクタ『ファームパイロット(Farm Pilot)』シリーズ
アグリロボトラクタMR1000A(100馬力)【有人仕様】
【発売時期】
2019年9月
【価格(ロータリ含まず)】
・ホイル仕様:11,247,000円~(税抜)
・パワクロ仕様:12,127,000円~(税抜)
【主な特長】
(1)自動運転機能
・トラクタの直進や旋回操作を自動で行うため、作業精度が向上すると共に、オペレーターの疲労が軽減されます。また未熟練者でも簡単に操作ができるので人手不足の解消に貢献できます。
・「耕うん」、「代かき」、「肥料散布」、「粗耕起」、「播種」の 5つの 作業が自動運転で行えます。
(2)作業ルート自動生成
・ほ場の形状を認識させるため手動操作で外周走行した後、作業に必要な条件をタッチパネル式の自動運転モニターに入力するだけで、ほ場形状に合わせた最も効率的な作業ルートを自動生成でき、未熟練者でも効率の良い作業が行えます。
(3)開始点自動誘導機能
・作業開始位置までターミナルモニターのタッチ操作ひとつで自動で移動できます。
(4)直進オートステアリング機能
・直進時のハンドル操作が不要な自動操舵機能を装備しているため、未熟練者でも各種作業が高精度に行えます。
(5)安心サポート機能
・自動運転作業時に、「マッピングしたほ場から機体がはみ出る」、「作業経路から外れる」など、自動運転を停止させる安心サポート機能を装備しております。
(6)RTKアンテナユニットを装備
・RTK(※1)に対応しており、誤差数センチの高精度測位が可能です。
・基地局の設置が不要となるVRS方式(※2)にも対応しています。
・別売オプションとして RTK 基地局キットも販売します。
※1 RTKとは
Real Time Kinematic(干渉測位方式)の略称。RTKでは移動式、または自治体等が固定式の基地局を設置し、基地局で生成した補正情報を無線機またはインターネット経由でリアルタイムに移動局へ送信することで単独測位の精度を高める方法。
※2 VRS方式とは
Virtual Reference Station(仮想基準点方式)の略称。国土地理院が管理する電子基準点から得たデータを元に、サービスプロバイダがインターネット回線を通じて補正データを配信するサービスを利用する方式。基地局の設置が不要で、携帯電話が使用可能なエリアであれば、どこでも使用可能。
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