エア・ウォーターによる木質バイオマス設備の導入。廃熱などを植物工場に再利用

 産業ガスや植物工場による生産などを行うエア・ウォーターは、長野県安曇野市に地域木質バイオマスを活用するコージェネレーション設備を導入する。

地域の未利用材を活用し、運営するトマトの植物工場にも利用する。設備の発電出力は1900kW、熱出力は3800kWとなっており、完成は2016年3月を予定している。

同社では、安曇野市にトマトを栽培する太陽光利用型植物工場「安曇野菜園」を運営している。木質バイオマス発電設備から温水を供給して、ハウス栽培に利用するとともに、燃焼過程で排出されるCO2をトマトの光合成に利用する。

発電した電力は全て売電して、収益を発電設備の運営費に充てる計画としている。今回建設するバイオマス発電設備では年間2~3万トンの未利用材が利用される。

2,000kW未満の間伐材由来の小規模バイオマス発電について、平成27年度のFIT(固定価格買取制度)での買取価格が、今までの32円+税/kWから40円+税/kWに値上がりすることが決定されており、事業採算性の向上から需要が高まることが予想されている。