植物工場による野菜の苗生産大手のベルグアースが福島県川俣町と進出協定

 太陽光や人工光を利用した植物工場にて苗の生産を行うベルグアースは4月12日、東日本大震災の復興支援・東日本拠点として3月に設立した「ベルグ福島」(福島県伊達郡川俣町)が福島県川俣町と進出協定を締結した。
ベルグ福島は、接ぎ木育苗技術・人工光育苗技術などを活かし、福島県など東日本の野菜産地で人工光育苗施設・太陽光利用型ハウスを用いた野菜苗の生産・販売を行う。

町が企業誘致に成功したのは約40年ぶり。ベルグ福島は同町羽田の民有地に2.7ヘクタールの用地を取得し、コンピューターで温度や光などを調整する閉鎖型苗生産システム(人工光型植物工場による苗生産システム)を導入する。来年夏からキュウリやトマトなどの苗を出荷する。初年度は販売額1億円を見込み、10年後には15億円を目標としている。

 従業員は正社員と非正規雇用含めて10年後までに約150人を予定しており、多くを地元採用する。町は昨年4月から、東日本での事業拡大を目指していたベルグアースに誘致を働き掛けていた。今後、復興庁から約3億5000万円の福島再生加速化交付金を受け、ベルグ福島の施設用地の取得と造成の費用を支援する。