糖度の高いトマトを中心に大規模施設栽培(太陽光利用・植物工場)にて、農業の担い手育成事業を開始<つくば菜園>

農業ベンチャーのつくば菜園は、つくば市内で農業の担い手育成事業を行うために、農業研修生5人を中心に糖度の高いトマトの栽培(ガラスハウスの太陽光利用型・植物工場)を始めた。今後3?4年間で農業経営についてのノウハウや栽培技術などを指導し、市内など周辺農場で独立してもらう計画である、という。
 
糖度の高いトマトを中心に大規模施設栽培(太陽光利用・植物工場)にて、農業の担い手育成事業を開始<つくば菜園>

<筑波山観光農園WEBサイトより>

 
つくば市内に約5万平方メートルの農地を借り受け、敷地内に大規模な野菜工場を建設した。工場はガラスハウス形式で、ハウス内の空調はすべてコンピューターで制御。台風や霜といった天候要因に左右されにくい、安定した環境で高糖度トマトを栽培する。今年度は苗8万本を植えて無農薬で栽培、2回の収穫で計16万本を育てる。
 
 
長年トマト栽培に携わってきた専門家を責任者として招き、農業未経験者5人に高糖度のトマトを作る技術のほか、作業の効率化、財務、広報といった経営の基礎を伝授。新たな担い手としてつくば市などで独立開業してもらう。将来は同農場から30人程度の卒業生を輩出する計画である。
 
 
栽培には早稲田大学発ベンチャー:メビオールが開発した農法を使用する。保水力に優れたゲル状のフィルムの上にトマトの苗を植えて栽培。フィルムは目に見えないほどの小さい穴が多数あいており、浸透圧効果でトマトの根の吸収力を高め、アミノ酸や糖分を大量に含ませる仕組みだ。試験的に栽培したトマトの糖度は約12度と通常の2倍以上の数値を計測しており、付加価値トマトとしての需要が高いと判断。植物工場での大規模生産でスーパーなどの小売店に安定供給ができるとみている。
<日本経済新聞より>