完全人工光型植物工場を運営する、株式会社スプレッドと、NTTコムウェアは共同で、スプレッドが展開する植物⼯場『Techno Farm™』の栽培管理システムに関わる共同開発契約を締結した。
スプレッドは⾃社の植物⼯場に構築した栽培管理システムより、栽培データを収集・蓄積可能とするデータベースをNTTコムウェアと共同で開発します。
当該システムではスプレッドが展開する植物⼯場運営のデジタル化を進め、世界規模での事業展開をサポートします。
背景
近年、世界的な⼈⼝増加、気候変動、環境汚染による⾷糧問題の解決と、持続可能な社会の両⽴に向け、⼈⼯光型植物⼯場への期待が⾼まっています。
スプレッドは⼈⼯光型植物⼯場のリーディングカンパニーであり、2007年より稼動開始をした⻲岡プラントについては、他社に先駆けて⿊字化を実現しております。
現在は、どこにでも、⾼品質で栄養豊富な⾷料を安定⽣産・展開したいというビジョンの下、⽇産3 万株のレタス⽣産を可能とする次世代型農業⽣産システム『Techno Farm™』の、国内外でのパートナーシップ展開をすすめております。
⼀⽅、NTT コムウェアはNTT グループのシステム開発・運⽤を担い、社会インフラである通信に関するIT・ネットワークシ
ステムを通じて、⼈々の暮らしの豊かさの向上に努めてきました。
スプレッドは、播種から商品出荷まで⼈の⼿によって⽣産を⾏っていた⼯程の⼀部を⾃動化するなどのイノベーションを通じて、世界中のあらゆる地域に対応する次世代型農業⽣産システム『Techno Farm™』を開発しました。
さらに今回、NTT コムウェアが「さまざまな環境における栽培データ」を蓄積し、ビッグデータとして活⽤するデータ基盤の提供を⾏うことで、植物⼯場運営のIT 化を進め、さらなる栽培の安定化を目指します。
【共同開発の目的】
両社では、今後の植物⼯場の産業発展における蓄積データによる栽培技術の⾼度化や、技術革新に伴う継続的なイノベーションの必要性から、⻑期的な視点で、ゴールや⽅向を共有しながらデジタルトランスフォーメーションに取り組みたい、との相互の共通認識に至り、この度契約を締結いたしました。
【システムの特徴】
『Techno Farm™』は、ロボティクスを⽤いた⾃動化栽培、水のリサイクル技術、環境制御技術、植物⼯場専⽤LED 照明、IoT・AI などの先端技術を取り込んだ、スプレッドの次世代型農業⽣産システムとなります。
スプレッドの栽培フローならびに、⽣産に関する管理情報は、独⾃に築き上げられたノウハウそのものであり、⼀般的な製品は活⽤できず、独⾃のシステムとして開発する必要がありました。 本システムの開発により、 『Techno Farm™』の運営において、以下を実現します。
- ⼈の⼿に頼っていた管理業務をIT 化することで簡易な運営を実現し、複数拠点展開を強⼒に推進
- 環境/⽣産情報をビッグデータとして蓄積・活⽤する仕組みを開発することで、⼯場内の問題を検知、円滑な改善を
実現 - 複数⼯場を⽣産/環境状況を⼀元的に管理する仕組みを導入することで、スプレッドの事業運営を円滑化
スプレッドは、データ基盤を通じて、クラウド上から、各拠点の現場へ⽣産管理機能を提供し、また、個々の環境・育成データをIoT やタブレット端末などからの入⼒を通じてクラウド上へ収集します。
スプレッドは各⼯場の⽣産状況が把握できるだけでなく、AI による収集されたデータの解析を通して、よりよい⽣育状況条件を⾒出し、さらなる効率化へ向けたアクションを起すことができるようになります。
NTTコムウェアはこれらのシステム開発において、DevOpsによるアジャイル開発を採⽤することにより、すばやく先端技術を取り入れ、各⼯場のニーズにフレキシブルに対応いたします。
【今後の展望】
スプレッドは『Techno Farm™』の1号となるテクノファームけいはんな(2018 年秋以降稼動予定)を⽪切りに当該システムを導入し、国内外での事業拡⼤をさらに加速させていきます。
NTTコムウェアでは、 NTT グループが推進するB2B2Xモデルの実現を目指し、スプレッドの共同開発パートナーとして、価値を最⼤限に展開することを狙います。今後も両社でIoT、AI といった先進技術を取り入れることで、『Techno Farm™』のさらなる⾼度化に取り組むなど、技術開発を推進していきます。