カナダの植物工場ビジネス。生き残りをかけて「イチゴ」高付加価値化へ

 施設栽培が盛んなカナダ・オンタリオ州では、植物工場など環境制御型農業が世界でも普及している地域の一つである。

トマトやパプリカなどの果菜類を生産する大規模な植物工場が、世界の中でも早い段階から普及している一方で、近年では特に、メキシコの施設栽培による競合商品に、価格競争力では負ける場合もあることから、高度な技術が必要な高付加価値商品の生産を目指している。


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例えば、オンタリオ州で植物工場による生産・加工・販売を手掛ける「Mucci Farms」では、去年からイチゴの商業生産をスタートさせた。同社における主力品目はトマト(中玉・ミニを含む)、キュウリ、パプリカであるが、より高単価なイチゴにも注目。

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14.5haのイチゴの植物工場が年内に稼働

イチゴの試験栽培として同社では、約1.2haからスタートし、商業施設として約4,85haを稼働させた。

また直近にて、増設工事を終了し、合計で9.7haの施設としてイチゴの栽培を行っている。増設エリアのイチゴは、3月中頃からの収獲を予定している、という。

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