富士通、植物工場など日本の最新農法を紹介するショールームをベトナム・ハノイに開設

 富士通と、ベトナムのFPT Corporationは、2014年10月に発表したスマートアグリカルチャープロジェクト協業において、首都ハノイに最先端技術を活用した施設園芸・植物工場施設を導入し、日本の最新農法を紹介するショールームを開設する。
施設栽培(太陽光利用型植物工場)では高糖度トマト、完全人工光型植物工場では低カリウムのリーフレタスの紹介と試験栽培を支援する。

富士通、植物工場など日本の最新農法を紹介するショールームをハノイに開設富士通、植物工場など日本の最新農法を紹介するショールームをハノイに開設

■ショールーム「Fujitsu-FPT Akisai Farm and Vegetable Factory」の特長
1. ICTが実現するスマートアグリカルチャーの実施・紹介
ショールームでは「施設栽培」と「植物工場栽培」の2つの生産施設を現地に紹介します。また、ショールーム内の環境情報や栽培エリアの動画情報は、現場だけでなく日本からもモニタリングでき、遠隔での栽培指導も実現します。

1) 施設栽培
「Akisai」の施設園芸を行う生産者向けサービス「施設園芸SaaS」の活用により、グリーンハウス内に設置された各種センサーによる環境情報(温度、湿度、CO2、日射量、感雨、風向き、風速)をリアルタイムに収集し、それらの情報をもとにカーテンやファンなどの設備を自律的に制御します。これらの設備と日本でも導入が進むアイメック(R)農法(注1)を組み合わせ、栄養度と糖度が高い中玉トマトの栽培に取り組みます。

2) 植物工場栽培
富士通グループが「会津若松Akisaiやさい工場」で実践している完全閉鎖型植物工場を紹介します。植物工場では、工場内の各種センサーが収集する環境情報(工場内の温度、湿度、CO2、養液の水温、電気伝導度)を活用し、低カリウム化を実現するリーフレタスの栽培現場の様子を展示します。

2. 日本・ベトナム農業の「共創」の場として展開
ショールームの構築・運用を通して、「Akisai」や栽培農法のノウハウを現地へ紹介するだけでなく、環境制御や人材育成、農業資材の調達などにより、ベトナムの農業環境に即したローカライゼーションの在り方を考察します。また、ショールームを活用することでベトナムの政府や様々な業種の企業を巻き込み、ベトナムにおけるスマートアグリカルチャーの目指す方向を共に検討します。

■「Fujitsu-FPT Akisai Farm and Vegetable Factory」の概要
(1)施設:Fujitsu-FPT Akisai Farm and Vegetable Factory
(2)開設時期:2016年2月24日(水曜日)予定
(3)場所:Trau Quy,Gia Lam,Hanoi,Vietnam
(4)規模:
  グリーンハウス1棟(403m2)
  内、施設栽培ゾーン(259m2)、植物工場栽培ゾーン(15m2)、プレゼンテーションゾーンほか
(5)栽培作物:
  施設栽培:アイメック(R)農法で栽培する中玉トマト
  植物工場栽培:低カリウム化リーフレタス

注1 アイメック(R)農法:
メビオール株式会社が開発したハイドロゲル膜を用いたフイルム農法であり、植物は薄いフイルムの上で育てる。フイルムは水と養分だけを通し、ウイルスや細菌などを通さないため、安全な作物をつくることができる。
また、植物はハイドロゲル膜を介して養液を吸うことで適度な水分ストレスを受けるため、多量の糖分やアミノ酸などを作り出し、高糖度と高栄養価の作物が得られる。

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植物工場・農業ビジネス編集部

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