群馬県では、遮根透水シートを利用した根域制限栽培による高糖度トマト栽培法を開発し、スイカに迫る糖度の「高糖度トマト:ブリックス=糖度、ナイン=糖度9度以上」のトマト(ブリックスナイン)の出荷を開始した。
同ブランドは、通常のトマトの糖度5〜6度を大きく超えて、スイカに迫る糖度の「高糖度トマト」の老舗ブランド。いわゆるフルーツトマトの先駆け的な存在となっている。
平成2年当時、完熟系品種のトマトが全国的に普及したため、その中で産地として選ばれるには、完熟のおいしさだけでない高糖度を嗜好する消費者ニーズに対応した「こだわりによる差別化商品」が求められていました。そこで、群馬県では、遮根透水シートを利用した根域制限栽培による高糖度トマト栽培法を開発しました。
かん水量を調節して栽培するため、小ぶりで収量は従来の大玉トマトと比べ半分以下ですが、一度食べるとやみつきになるほど美味しいトマトです。
現在、JA邑楽館林とJAにったみどりで導入され「ブリックスナイン」として、19名の生産者により約222tの出荷があります。京浜市場を中心に全国25市場と取り引きされていて、都内の高級デパート等でも販売され、高糖度トマトの中においても不動の地位を確保しています。
ブリックスナインの特徴とは?
「ブリックスナイン」は果肉がしっかりしており、濃い赤に色付いています。甘さにこだわり濃厚な味のため、そのまま食べていただくのがベストです。黒酢醤油で召し上がると甘さが際立ちますし、カプレーゼなどでも美味しくいただけます。また、スムージーやケーキ等デザート感覚でも楽しめます。
ブリックスナイン産地のこだわり
「ブリックスナイン」は高糖度トマトの命である味(糖度・こく・酸味等)を高めるため、すべての圃場を生産者とJAや普及担当者がチェックしています。さらに、「ブリックスナイン」という商品名で糖度保証をうたっているため、出荷時に検査員が糖度検査を行うとともに、生産者も糖度を確認しながら1月中旬〜6月上旬に出荷しています。
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