機械組み立てやデータ分析など製造業のノウハウを活用し、熊本にて完全人工光型施設を稼働(エヌエーエスコーポレーション)

電子部品製造の株式会社エヌエーエスコーポレーション(熊本,合志市)は2013年4月より完全人工光型の植物工場を稼働させ、レタスの生産を開始する。同社では、機械組み立てやデータ分析など製造業のノウハウを活用。効率的な生産の実績を積み、将来的には植物工場設備の受託生産につなげたい考えだ。


同社は、電子部品製造が景気や為替の影響を受けやすいことから、経営安定のため植物工場設備事業を模索。2010年、同市のグループ会社工場の一角で試験的にレタスの無農薬栽培を始めた。蛍光灯を光源に、培養液が流れる多段式の栽培棚を設置。照度や培養液の配合などを検証し、安定生産のめどが立ったという。


計画では、約80平方メートルのスペースで栽培し、これまで月1千個だった出荷量を5400個に伸ばす。すでに玉名市の旅館や合志市の直売所に卸しており、食品スーパーにも広げる。経済産業省によると、完全人工光型は12年3月現在で全国106カ所(熊本県内2カ所)にある。同社は「植物工場設備の研究・開発をさらに進め、販売価格を既存品の半分程度に抑えたい」としている。(参考:2013年2月8日、熊本日日新聞より)