冬場の氷を利用して冷熱エネルギー利用のコンテナ型植物工場を開発。光熱費を削減・葉野菜生産と販路拡大を目指す(土谷特殊農機具製作所)

北海道帯広市にある土谷特殊農機具製作所は、通年栽培が可能なコンテナ式植物工場を完成させた。これは、冬場に氷らせた氷の冷熱エネルギーを温度管理に活用するもので、同社によると、国内唯一の冷熱エネルギー利用型植物工場だという。


完成した植物工場は、海上コンテナを改良した直方体。床面積は72平方メートル。内部には水耕栽培用の設備や照明、空調機器を完備している。外気からの影響を受けず、ウレタン断熱材を採用し高度な機密性を確保した。このため冬場でも、内部の蛍光灯の光と熱だけで野菜を育てられるという。


特徴は冬場に別棟で氷らせた大量の氷を活用する氷蓄熱空調システムを採用したことである。冷やした空気をパイプで送り込み、、植物工場内部の気温を年間通して25℃前後に保つが、このシステムに氷蓄熱を採用したことで、電気を使うよりも光熱費を低減できるという。


同社では開発したコンテナ型植物工場にてリーフレタスなどの葉野菜を生産。本格稼働後は、地元スーパーなどに葉物野菜を1日100株程度出荷する計画。軌道に乗れば札幌圏への販売拡大を目指す。


開発した植物工場はコンテナ式で移動や設置も容易なため、システムそのものを震災被災地に設置すること、あるいは海外などへの輸出も検討中である。また技術面でも、光熱費を電気の半分程度にまで抑えることを目標に、氷蓄熱空調システムの技術改良に取り組んでいるという。本コンテナ型植物工場の販売価格は約3500万円を予定している。<参考:北海道新聞>

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植物工場・農業ビジネス編集部

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