植物ホルモン・オーキシン生合成の主経路を解明/新たな農薬開発・農作物やバイオマスなどの増収研究に向けて大きな一歩(理化学研究所)

先日は「マメ科植物の根粒形成」に関するプレスをご紹介したが、今回は理化学研究所による、植物ホルモン「オーキシン」生合成の主経路を解明に関して、プレスの一部を掲載しておく。オーキシンとは、植物の成長や形態形成などで中心的な役割を果たす植物ホルモンのこと。詳細は以下の日経プレスリリースをご参照下さい。
 

ついに植物ホルモン「オーキシン」生合成の主経路を解明
−農作物やバイオマスなどの増収研究に向けて大きな一歩−

 
◇ポイント◇
 ○植物はアミノ酸のトリプトファンから2種類の酵素の働きでオーキシンを合成
 ○化学的に不安定な極微量のオーキシン生合成中間物質の分析法を確立
 ○オーキシンによる植物の基本的な成長制御機構の解明に貢献
 
独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、植物ホルモン(※1)の1種「オーキシン(※2)」の生合成の主経路の解明に成功しました。これは、理研植物科学研究センター(篠崎一雄センター長)生長制御研究グループ(神谷勇治グループディレクター)の笠原博幸上級研究員らを中心とした国際共同研究グループ(※3)による成果です。
 
オーキシンは植物の形態形成で中心的な役割を果たす成長制御物質です。オーキシンの研究は19世紀後半にダーウィン親子が行った植物の光屈性試験に始まり、1930年代中頃にインドール−3−酢酸(IAA)がオーキシンとして最初に同定されました。

植物では1946年にIAAが確認され、その後60年以上にわたりIAAを中心にオーキシンの研究が行われてきましたが、植物がどのようにIAAを合成しているのかは謎のままでした。なぜならIAAの欠損変異体の単離やその生合成中間物質の分析などが困難だったからです。

【詳細は日経プレスリリースをご参照下さい】