自動装置開発ノウハウを植物工場に応用、LEDユニット式の栽培システムを開発

 山口県・下関市の電気機器メーカー「水口電装」は、倉庫にある大型保冷庫を利用した完全人工光型植物工場システムにて、ルッコラやバジルなどの葉物野菜の栽培を行っている。光源はLED照明を採用。

同社は、半導体の洗浄装置や化学工場などの自動装置を開発する会社であり、農業分野への進出は初めてだが、これまで培った基礎技術を駆使し、栽培に使うミニプラントの実用化を目指している。

※ 写真:同社のWEBサイトより引用
自動装置開発ノウハウを植物工場に応用、LEDユニット式の栽培システムを開発
開発している装置は、幅120cm、奥行き60cmの栽培棚、LED照明、ポンプが1セットとなり、多段式ユニットとしてモジュール化されている。1つの栽培棚で葉物野菜24株の栽培が可能であり、種から収穫までの期間は30~35日間という。

植物工場開発のキッカケは、山口大学農学部が開催している「植物工場管理技術者育成プロジェクト」に参加したため。

LED光源は、一般の蛍光灯と比較すると、消費電力は半分で寿命も5倍長いといわれるが、価格は非常に高い。よって、少ないLED本数にて効率よく光量を確保するため、照明器具の改良を進めている。

将来的には、障がい者雇用型の植物工場システムの提案も視野に入れている、という。