出張料理サービス「うちchef」(http://uchi-chef.com)を展開している株式会社EATMOWでは、スーパーマーケット等の調理場にプロの料理人を派遣し、その日に残りそうな食材を使って、鮮度が落ちる前に惣菜を仕立てて、販売するサービス「スーパーchef」を開始した。
<フードロス問題について>
農林水産省などによると、国内で発生するフードロスは年間646万トン(平成27年)に上るとされています。節分の恵方巻きの大量廃棄は毎年話題に上がります。わが国が抱える喫緊の大きな問題であるといえます。
そのような中で、食品スーパーは葉物野菜などの青果を中心に日持ちのしない食材を多く取り扱っており、売れ残った食材を品質が落ちてから廃棄を避ける為に値下げ販売をしているケースも少なくありません。
<働き方改革の推進により共働き家庭が増加、中食の需要は高まっている>
一方、女性の社会進出が進む中、共働き家庭も増えており、家事の負担を軽減する為に惣菜を買って帰る中食の需要はより高まっています。スーパー等の惣菜の活用によって家事の時間が短縮される分、育児や家族団欒に充てられます。
<事例:スーパーchef×ランスアン(東京都大田区:オーガニック食品セレクトショップ)>
ランスアン(大田区鵜の木)では、農薬や化学肥料を使わずに育てた有機野菜「Eベジ」を、農家から直接仕入れ、販売しています。
以前はカフェを併設していたためフードロスをコントロールしていましたが、カフェからの業態変更により、フードロスが発生することを懸念していました。
そこで同店では、株式会社EATMOWの新サービス「スーパーchef」を導入してフードロスのコントロールを試みました。
この新サービスは、プロのシェフが週替わりで同店を訪れ、ロスになりそうな有機野菜を利用して惣菜を創り、訪問先店舗の惣菜商品として提供するものです。
「有機野菜×プロの味」は評判をよび、惣菜は毎回完売になる人気を得ています。「プロの料理人だからこそ、店側から指定された限られた食材でも魅力的で美味しいお惣菜になっています」とオーナー談。「スーパーchef」は、食品店舗の売上に貢献しながら、フードロスを上手にコントロールします。
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