住友化学は、農業化学品のリーディングカンパニーであるBASF、バイエル、三井化学、シンジェンタとともに、2040年までにマラリアを撲滅するため、革新的な製品の研究、開発、供給を支援する共同声明を発表した。
5社はこれまで、蚊帳や室内スプレー剤などの革新的なマラリア媒介害虫防除策の開発を主導しており、2000年以降、マラリア罹患抑止に成功したケースのうち、おおよそ5件に4件が、長期残効型防虫蚊帳や室内残効性スプレー剤によるものであったと考えられています。
今回の共同声明では、ビル&メリンダ・ゲイツ財団(*1)と国際的なNPO法人であるIVCC(*2)の支援を受け、2040年までにマラリア被害ゼロを目指す「ZERO by 40」を掲げました。
5社が持つ知識や技術を用いて、効果的なソリューションを開発、供給することで、マラリア撲滅の取り組みを推進します。また、ビル&メリンダ・ゲイツ財団とIVCCとは、これまで以上に連携を行っていく考えです。
共同声明では、最近の取り組みとして、住友化学が2017年から提供を始めた新規作用性を有する有効成分を含んだ室内残効性スプレー剤「スミシールド(TM)50WG」が、マラリア撲滅の障害となっている既存の殺虫剤への抵抗性が発達した蚊に対しても高い効果を発揮していることにも触れられています。
住友化学は、これまでも「スミシールド(TM)50WG」のほか、長期残効型防虫蚊帳「オリセット(R)ネット」や「オリセット(R)プラス」、デング熱やジカ熱対策用の幼虫駆除剤「スミラブ(R)2MR」といった製品を開発し続けてきました。これからも、より一層効果的な感染症予防に取り組んでまいります。
*1 開発途上国における感染症の負担や児童死亡の主要な原因を減らし、健康の不平等を軽減することを目指して設立された慈善基金団体
*2 The Innovative Vector Control Consortium。画期的な製品の開発を通じて、蚊が媒介する疾病(マラリア、デング熱等)の感染を減らすことなどを目的として、2005年に「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」の支援を受けて設立された非営利団体。製品開発に取り組む企業に対して、資金拠出や製品評価などの支援を行っている。
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