東農大と日立キャピタル、食・農分野などで産学連携の包括連携協定を締結

 東京農業大学と日立キャピタル株式会社が、6月29日、国内外での食・農分野の発展に貢献するため、産学連携の包括連携協定を締結した。

 東京農業大学は「生命」「食料」「環境」「健康」「エネルギー」「地域創成」と農業関連を網羅しておりグローバル化も積極展開する日本最大の農学系総合大学である。世田谷キャンパス内に総合研究所及び国際協力センターを設置しており、様々な研究成果を出すとともに国際化にも積極的に取り組んでいる。

 日立キャピタルグループは、「2016~2018年度 中期経営計画」の日本事業において、食・農分野を育てる分野と位置付け、沖縄県でのいちごの生産・販売を通じたバリューチェーンへの参画や、パートナーとの連携による農業の大規模事業化・6次産業化への対応など、食・農分野で抱える課題を解決するソリューションの提供をめざしている。

 こうした中、日立キャピタルグループは、東京農業大学との包括連携協定の締結により、国内外での食・農分野の発展に貢献していく。具体的には、まず、日本では新素材の炭素繊維強化プラスチックを活用した太陽光型植物工場の構造や設計の最適化、グローバルではベトナムでの稲作農場経営(新品種開発や普及教育など)をテーマに進めていく。

 将来の構想としては、新素材やロボット、AIなどの先端技術を活用した次世代農業モデルの開発、日本農業の技術・サービス移転により、ベトナムをはじめとしたASEAN諸国でのコメなどの農産物の安定生産をめざし、イノベーション創出をめざしていく。

 東京農業大学と日立キャピタルグループは、これまでも補助事業の共同提案、東南アジア国際農学会支援などで相互協力を行ってきたが、今回の包括連携協定により、両者が有する人的資源や国際的なネットワークなどを相互に活用し、連携することにより、日本およびグローバルでの食・農関連産業の発展に貢献していく。

■包括連携協定の内容
(1)国内における食・農分野を活用した「地域創成」に向けた連携
(2)海外における農業振興を目的とした食・農分野での連携
(3)人材育成に関する連携
(4)その他、食・農分野での発展に資する連携