スタンレー電気は東京農工大学(東京都府中市)が2011年3月に竣工したブルーベリーの高収量栽培を研究する植物工場(先進植物工場研究施設)に、LED照明130基を設置した、と発表した。
同施設は、人工的に四季を再現した環境下で果樹の生育を研究する植物工場。本施設に採用されたハイパワーLEDユニットは、同校が昨年から行ってきたブルーベリーの栽培試験にも使用されており、LEDによる生育促進の効果が高いことが認められ、今回の設置が実現した。以下、同社のプレスリリースを掲載しておく。
国内初のブルーベリー植物工場にLED 照明を設置
スタンレー電気(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:北野?典)は東京農工大学(東京都府中市)が2011年3月に竣工したブルーベリーの高収量栽培を研究する植物工場(先進植物工場研究施設)に、LED照明130基を設置いたしました。人工的に四季を再現した環境下で果樹の生育を研究する
植物工場は国内では初めてです。
本施設に採用されたハイパワーLEDユニットは、同校が昨年から行ってきたブルーベリーの栽培試験にも使用されており、LEDによる生育促進の効果が高いことが認められ、今回の設置に至りました。昼間の日照時間が不足する時間に点灯し、太陽光の補光として使用しています。自動車ランプの技術で培った独自の配光制御により、ブルーベリーの果樹の背丈に合わせ、必要なところへ必要な光量を照射することを可能にしました。無駄な光がなく、従来の補光による栽培で使用している水銀灯や高圧ナトリウムランプに比べ消費電力も少ないため、省エネにも貢献します。(※本研究成果は、今年の9月に開催された園芸学会にて発表が行われました。)
東京農工大学では平成21年度の経済産業省からの補助金により、6月24日に本植物工場を開所しました。レタスなどの葉菜類は比較的植物工場生産に向いていますが、果樹による植物工場は国内で例がありませんでした。施設内には、人工的に春夏秋冬の気候を再現する栽培室を設け、周年生産の研究への取り組みが行われています。補光以外にも植物工場に適した品種の選択や果実重量の増加および収穫回数の向上等の栽培技術開発により、従来の屋外栽培の6 倍の収穫量が見込まれています。
当社では、今後もLED光源による省エネルギー化と光学配光技術により、周年生産に向けた栽培技術開発に貢献していきます。