株式会社グリングリンは、面積約900坪(約3,000m2)の大型水耕栽培プラントを2021年7月に稼働させた。養液循環やハウスの窓開閉、遮光・保温カーテンなどは全て自動一括管理されており、規模は若干小さいものの、太陽光利用型・植物工場に分類される。
昨今、猛暑の続く暑い夏や豪雨による水害、大雪など、毎年のように異常気象と言われる天候が続いています。野菜の生産現場においてこのような異常気象は大きなリスクであり、野菜の安定供給を続けるためにはなるべく避けなければいけないことです。
株式会社グリングリンが2021年7月に新規稼働させた水耕栽培プラントには、これらの対策をとる為の設備を複数導入しております。
【夏の高温対策】
■室内換気システムによるハウス内室温の換気・冷却
■大型の冷水チラー(冷却水循環装置)による栽培溶液の冷却
■現ハウスの2倍容量の冷蔵保管庫を設置。出荷前の野菜を効率的に冷却します。
【冬の低温対策】
■大型のボイラーを4台設置。厳冬期の凍結などを防ぎ、成長を促進・安定させます。
■栽培溶液の水温を上げる為の大型昇温ボイラーを導入。野菜の成長を促進・安定させます。
【年間を通しての対策】
■新しい水耕栽培プラントは、強力な栽培溶液循環ポンプにより、溶液及び酸素の供給量を増幅し、野菜のよりしっかりした成長が見込めます。
■ハウスの開閉部すべてに、防虫ネットを設置。ハウス外部からの害虫侵入をできる限り防ぎます。
■温度センサー、雨滴センサー、日射センサーによりハウス内温度・湿度を自動でコントロールし、野菜の生育により良い環境を保ちます。
【新規作物の栽培・出荷】
■新たに、スイートバジル、春菊の栽培・出荷をスタート致しました!
このような設備を導入し、夏・冬の生産量・出荷量を安定させ、年間を通して更なる野菜のクオリティ向上、安定生産を目指します。
また、新しい水耕栽培プラントに移行することによって、現在の野菜生産量と比べておよそ1.5倍〜2倍の生産量を見込んでおります。
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