総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済は、生産から加工、販売までの一連のシーンの中で農産物に付加価値を与えるもしくは価値の低下を防ぐ装置、資材、システムの市場をフードバリューチェーン関連市場として捉え、調査した。
調査結果は報告書「フードバリューチェーン関連市場の現状と将来展望 2017」に整理されている。
この報告書では、フードバリューチェーンを生産・育成、選別・加工、包装・貯蔵、輸送・販売の4シーンに分け、国内市場(一部日系参入企業の海外展開を含む)の現状を調査・分析し、将来を予測した。
なお、近代的生産システムである植物工場については、関連する設備機器や導入事例と共に報告書「アグリビジネスの現状と将来展望 2017」でまとめており、その調査結果は6月16日に発表している。
<調査結果の概要>
■フードバリューチェーン関連市場
2016年のフードバリューチェーン関連市場は651.2億円となった。国内における一次産業の衰退や補助金の動向など、不透明な要因はあるものの、六次産業化への取組みやICTの活用、高機能化などによる装置やシステムの導入拡大で、2020年には2016年比4.5%増の680.4億円が予測される。
<注目ビジネスとその関連市場>
◆バリューチェーン関連ICTソリューション
ICTを用いてデータを収集・活用するシステムであり、生産現場では作業の省力化や効率化、高品質化や多収量化など、流通現場では販路の開拓や拡大、流通の効率化、トレーサビリティの確保、安全・安心の訴求、農産物のブランド化などが可能となる。
◆鮮度保持関連ビジネス
鮮度保持はコールドチェーンにおける大きな目的の一つであり、これに関連する製品は堅調な需要が想定される。
シーンとしては、予冷、長期間貯蔵、輸送/配送、高品位保存などがあり、今回のフードバリューチェーン関連市場では予冷装置、低温貯蔵システム、陸上輸送用冷蔵冷凍システム、鮮度保持フィルム、保冷剤/蓄冷剤などが関連する。
詳細URL「フードバリューチェーン関連市場の現状と将来展望2017」
https://www.fuji-keizai.co.jp/report/index/141610845.html
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