深谷ねぎを中心に青果卸を行う有限会社鈴木商店と生産農家の有志は、ウェブサイト「新戒ねぎ.com」を立ち上げ、深谷ねぎの中でも特に甘くておいしい「新戒ねぎ」の情報発信を行っており、12月から新戒ねぎの出荷が本格化した。
「新戒ねぎ.com」 http://www.shingainegi.com
【深谷ねぎの中でも「新戒ねぎ」は、地元の人だけが知っているおいしさ!】
「新戒ねぎ」は深谷市新戒地区の農家が生産しているもので、この地区が特に肥沃な土壌で、ねぎ作りに適しているため「深谷の中でも、新戒地区のねぎは格別」ということが、地元では誰にでも知られています。
12月に入って出荷が本格化してきて、1月にかけて出荷量がピークになっていきます。
新戒ねぎは、小規模な畑で作られているため、機械化することが難しく、出荷量は多くありません。このため卸の段階では、他地域の深谷ねぎに比べて2割ほど高い価格で取り引きされています。
しかし、店頭では同じ「深谷ねぎ」として扱われているため、一般の方には違いが認識されていません。産地である地元の人だけが知っているおいしさなのです。
【新戒ねぎの甘さは糖度13度!金属がすり減るほど硬い土だからできる】
新戒ねぎの最も甘い部分(根に近い下部)の糖度は13~15度で、これは果物の梨と同じ糖度といわれています。甘さの秘密は、この地域の硬い土にあります。野菜は、ある程度ストレスを与えないと甘みが出てきません。新戒地区の土は硬くて育ちにくいため、ねぎにストレスがかかって甘くなるのです。
この土がどのくらい硬いのかというと、金属がすり減るくらいです。ねぎを育てる際には、泥寄せという作業が必要で、耕運機のような機械を使います。機械の先には金属製の爪が付いていて、その爪がすり減ってしまうくらいに土が硬く、農家にとっては手ごわい相手です。
しかし、この土には豊富な養分が含まれています。新戒地区は、利根川と小山川との間に位置しており、昔はよく川が氾濫したため、有機質を含んだ土が新戒の大地に蓄積されて、ねぎに最適な土壌になったといわれています。
【新戒ねぎのおススメ料理は、産地ならではの味!】
新戒ねぎは、あったかい鍋料理にはもちろん、シンプルに素材の味そのものを楽しむ「焼きねぎ」もおすすめです。食べやすい大きさに切ったねぎを、フライパンできつね色になるまで焼き、仕上げに醤油を垂らすのがポイント。
アツアツの焼き立てを食べれば、ねぎの香りと甘さが広がります。
焼きねぎ(地元では「ねぎ焼き」といいます)は、深谷の農家では昔から食べられているなじみ深いもので、産地ならではの食べ方です。
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