三菱商事、ブルネイにおける藻類アスタキサンチン生産工場の稼働開始

 三菱商事は、傘下のMCバイオテック社(三菱商事約93%出資先)におけるブルネイに建設した培養工場において、藻類アスタキサンチンの製造を本格的に開始した。

三菱商事、ブルネイにおける藻類アスタキサンチン生産工場の稼働開始
アスタキサンチンは、その抗酸化作用から健康食品、化粧品原料、並びに天然着色料として、欧米・日本・東南アジア・中国等世界的に需要が拡大しております。MCバイオテック社では、ヘマトコッカス藻を培養する方法で、天然由来のアスタキサンチンを生産し、石油由来の合成品と比較して、より付加価値の高い商品を供給して参ります。

ヘマトコッカス藻は、単細胞の藻類で、紫外線を受けると自らの身を守るためにアスタキサンチンを生成し、緑色から赤色に変化する性質を持つ。

 工場が立地するブルネイは、日照、水等の自然資源に恵まれていることからアスタキサンチンを豊富に生成するヘマトコッカス藻の培養に適しており、ブルネイ政府の協力も得ながら、ハラル工業団地である「Bio Innovation Corridor」における第一号案件として本事業を取り進めて参りました。

MCバイオテック社には、機能性物質生産に知見のある、日本水産株式会社もパートナーとして約7%を出資済です。同社で生産されたヘマトコッカス藻から乾燥バイオマスを製造し、日本向けに輸出します。

その後日本国内にてアスタキサンチンを抽出した後、本事業のパートナーであるバイオジェニック株式会社が、各種原料として製品化し国内外に販売して参ります。