植物工場の技術を活用した栽培用の小型装置を2012年度中に発売。インターネット経由でソフトを利用するクラウドコンピューティング技術を使って温度や水量を自動管理するなど、初心者でも育てやすいサービスも併せて提供する。家電機器や太陽光発電システムと連携させる「家まるごと」事業の一環として展開、15年度に120億円の売上高を目指す。 ミニプラント「スマート菜園・Sシステム」は果物や野菜の栽培装置と育成管理サービスを一体で販売する。装置1台の大きさは幅100センチ、高さ50センチ、奥行き30センチ程度で、装置をシステムキッチンに組み込めるほか、屋外で複数台を組み合わせることもできる。装置1台でレタスなどの葉物野菜を4株育てられる。タネをまいてから収穫まで約40日と一般的な栽培より期間を約3割短縮できるという。ネットワーク経由で温度や湿度、養液の投与量などを管理して最適な状態を保つようにする。 装置には光量を制御できる発光ダイオード(LED)照明や空気浄化機能など家電で培ったパナソニックの技術を盛り込んだ。植物工場のみらい(千葉県松戸市)との共同実験ではレタスに含まれるビタミンCが通常の2.5倍になるなど、栄養価を高める効果もみられたという。 新築マンションや戸建てに組み込み、家電量販店などでも販売する。装置1台の価格は60万円と高額なため、栽培管理サービスを含めて月に1万4000円でリースする。利用料は段階的に引き下げ、15年には8000円にする計画だ。12年1月から三井不動産やみらいなどが参加する千葉県柏市のスマートシティーで実証実験を始める。パナソニックは家庭用のエネルギーマネジメントシステムの用途開発の1つと位置付ける。有機野菜を購入するなど食の安全に気を使う顧客を想定している。<参考:日経速報ニュース> ]]>
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現