日本軽金属・子会社が小型の植物工場に本格参入。携帯基地局のアルミ収容箱を応用した商品を店舗併設型へ提案

日本軽金属グループでは、白色LEDを利用した「プレハブタイプの小型・植物工場」を照明器具設計・製造のシナジーテックと共同開発しているが(関連記事)、日本軽金属の子会社であるNLMエカルは、小型の野菜工場の装置に本格的に参入した。
 
 
主力製品で携帯電話基地局に使うアルミ製の機器収容箱を応用して独自商品を開発、販売を開始。店内で栽培した農産物を材料として使って提供する「店産店消」の飲食店などに売り込むことを計画している。この装置は、アルミ製の密閉性の高い箱の中に水耕栽培用の棚と空調設備、蛍光管型のLED照明を備えている。ハーブのほか、レタスなどの葉物野菜の栽培に向いている。装置の床面積が4平方m、6.4平方m、9.9平方mの3種類あり、価格は約230万〜480万円。光を遠隔操作するシステムなどをつけると別に費用がかかる。
 
 
携帯電話の基地局で使う機器収納箱は、雨風や温度変化などから中の通信設備を守る役割がある。これを野菜工場の装置に応用することで、害虫の侵入を防いで、外気温に左右されずに農作物を育てることができる。一般的に野菜工場でつくった作物は露地栽培より生産コストが上がる。
 
 
NLMエカルは販売先として無農薬野菜の「店産店消」を目指す飲食店、大型客船などに期待する。種苗業者が高付加価値の苗を育てたり、農家が新たな作物を試験栽培したりするために導入することも想定している。既に県内の観光施設などに導入した。初年度となる2010年度は1000万円、11年度に1億円の売り上げを目指す。
 
 
販売価格としては他社と同様か、若干の安い印象を受ける。確かにハード部分を中心に自社の独自ノウハウを生かせるだろう。あとは販売先への提案力次第ではないだろうか。どういった作物を栽培すればよいのか、事前調査や過去の事例からのブランド認知や集客効果、そして「採算性」についてのデータとともに、デザイン力も必要とされるだろう。
 
 

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