シナジーテック:4平方メートルの白色LED/植物工場を発売。プレハブ簡易型でコストを抑える

白色LED照明・水耕栽培に独自の冷却技術の植物工場プラントを開発し、実証プラントで様々な葉野菜を栽培しているシナジーテック(過去の詳細記事)が、箱モノのハード部分は、アルミの総合メーカーである日本軽金属グループと協力しながら、小型の植物工場を開発・販売する。

 

 
照明器具設計・製造のシナジーテックは、アルミの総合メーカーである日本軽金属グループと共同で、白色LEDを利用した「プレハブタイプの小型・植物工場」を開発・販売する。
 
 
ハードの部分は日本軽金属グループの軽量強化アルミを採用。携帯電話の基地局に使われているボックスを植物工場用に改良した。屋外に設置する基地局は風雨から精密機器を保護するほか、機器が発する熱をコントロールする必要があり、一定の温度管理が必要な植物工場のハウスの素材に適しているという。
 
 

今回の小型プラントは、過剰設備を取り除き、可能な限りコストを下げるために簡易型なものにしている。プレハブタイプの建物と植物を植栽するケース、棚、循環ポンプ、LED照明、空調機器をセットにして販売。サイズ的には、奥行き2m、高さ2.8m の広さが4平方メートルほど。価格は空調機器やポンプなどをすべて合わせて約200万円
 

  • 照明
    白色LEDを使用。1本の照明にはLEDチップを40個実装。2本並べて使用した場合は、光が植物に当たる面は、2万ルクス以上の明るさを得ることが可能。
     
  • LEDの課題(熱問題)
    LEDの光自体は熱を発生しないが、パネル部分の内部には熱がこもってしまうのが課題である。こうした課題に対して、内部のパイプに流す「水冷式」を採用。空調機器でも温度調整する。

 
同社では新規参入企業や農業分野を研究する学校向けに販売することを計画している。小型サイズで消費電力が少ないLEDを使用しており、空調と循環ポンプを合わせても、電源は通常のコンセントでまかなえる広さ9平方メートルのタイプもあり、栽培する種類や規模に応じて選ぶことが可能で、据え置きタイプと、キャスター付きの移動式も選択できる。建築確認申請も不要
 
 
シナジーテックは2009年、水冷式の水耕栽培実証プラントを開発。ミツバやバジル、ミントなどの植物栽培の研究を続けており、一部は無農薬野菜として飲食店に納入しているという。同社は専用ハウスを主力商品に育て、13年にはグループで約10億円の売り上げを見込んでいる
 
 
本製品も、農業分野を学習・研究する学校向けには最適かもしれないが、栽培システム(ハード部分)だけでなく、どのような研究が可能なのか、どのような事業が将来的に可能なのか、プラント開発・販売側の企業からも、様々な提案を行っていくべきだろう。参入企業としても、助成金を活用しながら箱モノ(栽培システム:ハード部分)を作ったとしても、事業として継続していけるような収益・売上が確保できなければ、一時的なブームで終わってしまう可能性もあるからだ。(詳細は4月末の調査レポートにて)