世界最大の農機メーカーDeere社、AI・機械学習による自動ロボット・ベンチャーを3億ドルで買収

 世界最大の農業機械メーカーDeere & Companyでは、コンピュータービジョン(画像認識)技術を活用した自動農機の開発を行うBlue River Technology社に対して、約3億ドルでの買収計画があることを発表した。今月中には正式に契約を締結する予定だという。

米国・スタンフォード大学出身の研究者が、2011年に創業したBlue River Technology社は、自動化ロボット、機械学習(マシーン・ラーニング)、AI技術などを融合した新しい農業トラクターを開発している。

世界最大の農機メーカーDeere社、AI・機械学習による自動ロボット・ベンチャーを3億ドルで買収

精密レタス農業システム「LettuceBot」について

 Blue River Technology社が開発する商品の中で代表的なものが「LettuceBot」である。これは農機トラクターの後ろに、カメラがアレー状に設置され、画像認識技術により、雑草や間引く必要のあるレタスかどうかを判断することができる。
もちろん、その判断に基づいて自動で除草剤散布、不要なレタスを間引くことをロボットが行ってくれる優れものだ。

精密レタス農業システム「LettuceBot」
レタスボットは、1分あたり5,000株の植物全体の写真を撮影し、AI(人工知能)が、ディープランニング・アルゴリズムを活用して学習することができる。

今までは人間が設定したものを自動化する、という形であったが、今後は農機トラクターのインテリジェント化が進み、AIが自律的に学習、判断、実行させることができるようになる。

同社が開発したLettuceBotでも、6mm以内の誤差範囲で雑草を確認して除草剤を散布するだけでなく、一定間隔でレタスが定植・育成するように、間引くべきレタスを判定し、自動的に間引き作業も行ってくれる。

このシステムによって、農薬や除草剤、さらには人件費の大幅削減につながり、環境面と経営面で大きなメリットがある。同社では、大きな初期投資が必要となる自動化ロボットであっても普及させる自信がある、と主張する。

農業用ロボットの市場規模
2020年には163億ドルにまで拡大

 Deere & Companyは、ジョン・ディア(John Deere)ブランド等の農機トラクターをグローバルに製造・販売している。同社では既に、GPSを活用した農機トラクターの自動運転技術も開発しているが、今後は、グーグルやテスラなどの企業をロールモデルとしながら、農機トラクターのインテリジェント化を進めていく、という。