カナダ・エドモント市による法改正、植物工場や屋上菜園など生産方式の明確化

農業利用に関する土地活用条例が2016年2月から施行

 カナダ・エドモント市議会では都市型農業や地産地消・ローカルフーズによる生産を推進するために、農業利用に関する新たな土地活用条例が可決され、2016年2月から施行される。

都市型農業に関する新条例では、住民が自由に生産・加工できるように不明瞭であった従来の都市型農業に関する法律を明確化し、個人が行う小さな家庭菜園や現地のNPOなどが管理するコミュニティー・ガーデンといった商業的な農業生産とは異なる利用方法の場合、管轄機関への許可が不要となり、自由に行えるように規制緩和を行う。

植物工場やアクアポニクスなど、都市型農業の選択肢も拡大

都市型農業には、都市部(周辺エリア)における食料の生産・加工・流通といった全ての工程が含まれる。

空スペース・空施設を活用しながら、コミュニティ・ガーデン、屋上菜園、施設園芸や植物工場、アクアポニクスといった様々な生産方式が採用され、従来では困難であった場所でも高品質な農作物が安定生産できるようになっている。

カナダ現地の生産企業は、最低限の加温を行った露地栽培だけでなく、ローカル野菜の周年生産を行うために、小規模ではあるが空きスペースを活用した完全人工光型植物工場をスタートさせている。今回の法改正により、都市エリアにおける太陽光・人工光による植物工場の建設が加速する可能性が高い。(現地生産企業の写真)