植物工場ベンチャーのファームシップ社が1億円の資金調達。栽培ノウハウの確立・システム開発を加速

 農業×ICT×流通ベンチャー企業の株式会社ファームシップは、みやこキャピタル株式会社、株式会社リバネス等より総額約1億円の資金調達を実施した。
同社は2014年に設立し、植物工場の事業開発および運営支援を行う『植物工場事業』、農産物の商品開発および仕入販売や物流網構築業務を行う『農産物流通事業』、そして植物工場の生産性最大化と食料流通の最適化を目指して生産・需要・在庫に関するビッグデータ解析およびシステム開発を行う『農業データサイエンス事業』の3事業を展開している。

植物工場ベンチャーのファームシップ社が1億円の資金調達。栽培ノウハウの確立・システム開発を加速

 今回の資金調達により、同社の研究開発拠点である富士Labに併設した完全閉鎖型植物工場において、新たな品種の栽培方法の開発、最適な栽培用資機材の開発、植物工場用センサーの開発や、環境監視・制御システムを含む運営管理システムの開発・機能強化に取り組み、『植物工場事業』と『農業データサイエンス事業』を強化していく。

また、『農産物流通事業』では、植物工場野菜の商品開発やマーケティング機能の強化を図り、物流網の拡充による植物工場野菜以外の農産物の取扱品目の拡大を進め、インドネシアでの『植物工場事業』と『農産物流通事業』をはじめとして、国外での事業展開も加速・強化していく、という。

 今後、国内外において農産物流通のパートナー企業や共同研究のアライアンス企業を広く募集する。共同研究においては、みやこキャピタルのパートナー企業である関西TLO株式会社の協力も得ながら、『農業データサイエンス事業』の事業化の促進を目的とし、京都大学等有力研究機関の知的財産・人材を積極的に活用していく方針。
また、リバネスとは業務提携を開始し、「植物工場事業」における人材育成プログラムの強化を図るとともに、リバネスの知識プラットフォームを活用した大学等研究機関との連携による技術開発を推進する。