いちごカンパニー、LED型植物工場による生産システムの確立へ

植物工場IT活用事例セミナー

 廃校を活用した植物工場を運営するいちごカンパニーでは、LED光源を利用した閉鎖型植物工場におけるイチゴ生産システムの開発に成功した、という。

1年を通して大きな需要のあるイチゴは、LED栽培により通年生産が可能となり、供給力がダウンする夏場の需要取り込みが達成できるだけでなく、新たな市場創造が期待される。

同社では現在、栽培スペースの拡張にも取り組んでおり、新しい苗で完全無農薬イチゴを生産しており、2014年9月頃からの販売を目指す。また、実が柔らかな越後姫の輸送対策と高級品化のためにパッケージも工夫するなどブランド化戦略も進めている。

その他、植物工場の生産システム販売にも力を入れおり、栽培レシピと共に供給する構想で、農業未経験者でも3ヶ月ほどの研修で、イチゴ栽培に乗り出すことが可能となり、50平方メートルのスペースでも初年度から採算ベースに合う事業の確立を目指している。

LED型植物工場による生産システムの確立へ
イチゴ栽培用植物工場システムの自動化に必要な温湿度・CO2濃度等の工場環境データ収集、及び工場内環境の自動制御は、コンピュータシステムとして構築されており、株式会社明電舎が開発した。

なお、今後このシステムはクラウド化され、いちごカンパニーが提供する生産方法データを入力することで、様々なニーズに合ったタイプのいちごを自動生産することが可能になる。

同社が栽培する植物工場イチゴの糖度は最高17度で、販売開始までには20度を目指す。

生産ユニットは小規模な場所から大型工場まで対応可能で、自動制御設備で作業効率化を図るとともに、建設コストも汎用資材を使うなどして低減に努めている。システム開発など植物工場整備には、にいがた産業創造機構や食品流通構造改善促進機構の助成などを受けた。

植物工場の栽培室には蜂が飛び交い、受粉している。今年の1月には農薬を使わずに、うどんこ病の発生をコントロールすることにも成功し、無農薬栽培に一定のめどを付けた。

気候に左右されないことが最大特徴である閉鎖型植物工場でのイチゴ栽培の実用化は、地域活性化にとどまらず、システムの海外輸出といった将来性も期待されるだけに、今後の事業展開が注目される。