アウトドア・フットウェアブランド「KEEN(キーン)」は、不用品のアップサイクルと温室効果ガスの排出を削減に寄与する<HARVEST コレクション>の新作を発売した。
産業廃棄物になる運命だった車のレザーシートの端材をアップサイクルした『HOWSER HARVEST SANDAL(ハウザー ハーベスト サンダル)』や、殻・葉・茎などを配合した新ソールユニットのキャンバスシューズ、そして牡蠣の殻をアップサイクルしたTシャツなどをラインナップ。
米国オレゴン州ポートランド発のアウトドア・フットウェアブランド「KEEN(キーン)」は、産業廃棄物となる運命だったものを「HARVEST(収穫)」して「第2の人生」を与える<HARVESTコレクション(ハーベストコレクション)>を2007年から展開しています。
車のレザーシートの端材(工業廃棄物)、殻・葉・茎(農業廃棄物)、コーヒーを淹れた後のコーヒーグラウンド(消費者廃棄物)などの産業廃棄物をアップサイクルしたシューズやサンダルをはじめ、バッグやアパレルまで幅広いラインアップで展開。
不用品のアップサイクルは温室効果ガスの排出削減につながります
アップサイクルには、石油化学製品やヴァージンマテリアルの使用を削減するだけでなく、「廃棄物も減らす」という大きな役目もあります。
廃棄物の埋立地ではメタンが大量に発生し、そのメタンは実に二酸化炭素の28〜36倍の温室効果を引き起こし、人為的なメタン排出源として、化石燃料、農業についで3番目に大きいものと言われています。
そして、KEENが産業廃棄物に着目した理由は、米国における固形廃棄物の97%が農業と工業に由来するもので、その約2%しかリサイクルされていないからです*。(出典:post carbon institute)
農業廃棄物、工業廃棄物、消費者廃棄物になる運命だったものをより多くアップサイクルすることで、ヴァージンマテリアルの使用を削減し、メタンを大量に排出する廃棄物の埋め立てを減らし、温室効果ガスの排出を削減する。これは、地球環境をよりベターにするための3つのベネフィットと考えています。
殻・葉・茎を配合した植物ベースのソールユニットを新開発
農業廃棄となった殻・葉・茎などを配合した植物ベースのソールユニットを新開発し、新作キャンバスシューズ『ELDON SNEAKER (エルドン スニーカー)』、『ELDON SLIP ON (エルドン スリップオン)』(共にメンズ展開)、そして『ELSA SNEAKER V (エルサ スニーカー ファイヴ)』(ウィメンズ展開)に採用。
アウトソールで51%、ミッドソールで35%の石油化学素材を、植物由来の素材に切り替えています。従来のソールと同様の感触・パフォーマンス・耐久性といったクオリティを保ちながら、地球環境負荷の低減につながっています。 アッパーとソールは熱で圧着するダイレクト製法を用いて接着剤を削減。フットベッドには独自開発のLUFTCELL PU(ルフトセルPU)を採用し、PUの使用を削減しています。
■HARVEST TECH TEE
食用牡蠣の殻とリサイクルPETから生まれた多機能Tシャツ。
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