京都の「こと九条ねぎ」が日本青果物ブランドに認定

 京都で九条ねぎの生産・加工・販売を行う農業生産法人こと京都株式会社の「こと九条ねぎ」が、今年5月に設立された日本青果物ブランド推進協議会・第一回目の審査において、ブランド認定された。

京都の「こと九条ねぎ」が日本青果物ブランドに認定
日本青果物ブランド推進協議会には、一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が参加しており、日本野菜ソムリエ協会が認定している野菜ソムリエなどの生活者視点を持つスペシャリストと、生産者の両軸で構成される「ブランド認証委員会」が審査を担っており、出品者からブランド申請された青果物を対象にそれぞれの青果物において審査基準を定め、審査・ブランド認証を行います。

食味評価には食味(甘味、酸味、うま味など)について点数化し、設定された個々の項目についての評価と総合評価を行うものです。

この度、第一回目の認定が行われ、数種の青果物を審査した結果「こと九条ねぎ」がブランド認定されました。歴史ある九条ねぎは伝統・安全性を重視した高品質な葱づくり技術を持ち、ほどよい辛味とバランスの良さが評価されました。


■日本青果物ブランド推進協議会について
日本の青果物の多くは安心・安全のみならず丁寧に様々な視点での工夫をもとに生産されています。しかしながらその生産者の努力や青果物の持つ価値が適切に消費者(生活者、実需者等)に 届きにくい現状にあります。

当協議会では青果物の認証制度という手法を通じて、消費者に選ばれる魅力や価値をブランドとして見える化、言語化し、生産者の皆さんと共に伝えて参ります。

当協議会の考える認証基準は一定のものではなく、様々な青果物がそれぞれ持つ特長を最大限に引き出し消費者が魅力として捉えられるようなポイントを基準として考えています。


■こと九条ねぎについて
こと京都が九条ねぎの周年栽培を始めて今年で23年目になります。こだわりは、産地・栽培方法・品種です。京都府は畑地が少なく、ほとんどが田地という粘土質な土壌であることから、高畝で4筋植という栽培技術を要します。

京都の「こと九条ねぎ」が日本青果物ブランドに認定
「あんじょう」は京都弁で「上手に、丁寧に」という意味があり、品種としては栽培が難しく手間のかかる品種ですが、その分甘味と柔らかさを有する美味しい九条ねぎになるため、こと九条ねぎでは、この原種割を50%保持している「あんじょう」のみを栽培しています。

慣行農法を超えない肥料や農薬使用で安全・安心な栽培方法でつくられ、九条ねぎの原種をより近く再現した味と風味が特長です。


■九条ねぎについて
九条ねぎは、千三百年前から作られてきた京都のブランド野菜です。農家で種を代々受け継がれて守られてきた九条ねぎは、京都はもちろん、関西圏では最も多く食べられている「葉葱の王様」です。

九条ねぎは長くて柔らかい食感が特徴で甘くて風味も良く、他のねぎにはない「ぬめり」があります。この「ぬめり」に香りと甘さが凝縮されており、季節とともに見た目も味も変化します。

春は柔らかく、夏から秋はピリッとした爽やかな酸味が楽しめます。旬である1月~2月には、甘みが一層増すといわれています。


■こと京都株式会社について
京都の伝統野菜の一つである「九条ねぎ」は、一年通して栽培できる京野菜の一つです。私たちこと京都は、そのブランド野菜である九条ねぎに特化し、種蒔きからの生産・自社工場での加工・商品を全国へ販売している生産法人です。

九条ねぎの伝統を守り継承することはもちろん、希少と言われる京野菜の安定供給を目指しています。

年々、温暖化の影響で夏季の生産が難しい状況になり、夏場は通常の流通市場の中でも品薄な状態になり一気に希少な野菜となります。

そんな現実問題がある中、私たちは夏場でも冷涼な空気が流れ夜温がぐっと下がり畑の九条ねぎたちにとって育ちやすい亀岡・美山産地をメインに生産していることもあり、「九条ねぎを食べたい」「九条ねぎをメニューで使いたい」という要望のあるお客様へお届けすることができています。(夏季は、京都から全国への出荷の約60%の実績あり)