株式会社JOAA、NTTコムウェアは、有機栽培の中でも、科学的データを基に高品質・高収量を実現する「BLOF理論(Bio Logical Farming)」のさらなる普及に向けて、高度な専門知識とスキルがなくてもBLOF理論を実践できるサービスの初の実用化をめざすため、実証実験を8月上旬より開始した。
実証実験の背景
近年の健康志向、環境志向ブームにより消費者からの有機作物の需要が高まっており、有機農業への就農希望者や、有機農業に取り組みたいと考える既存農家が増えてきています。
有機栽培の1つであるBLOF理論は、アミノ酸、ミネラル、土壌の3つの分野に分けて科学的に営農することで高品質・高収量な農作物を安定して生産することが可能です。これにより、BLOF理論の実践に成功している農家は、所得向上を実現しています。
しかし、BLOF理論は、高度な専門知識とスキルを要するため、有識者の十分なサポートなしでは実践が難しく、特に、施肥設計工程においては、複雑な計算と調整が必要なことが課題となっていました。
そこで、BLOF理論の生産・教育・理論について豊富なノウハウを有するJOAAと、さまざまな業界とのビジネス協創に取り組むNTTコムウェアが協力して、BLOF理論を高度な専門知識とスキルがなくても実践できるサービスを提供することで、BLOF理論のさらなる普及を推進し、農業の社会課題解決をめざします。
「BLOF 営農支援サービス」の概要
「BLOF 営農支援サービス」とは、専門知識やスキルがない初心者でも、BLOF理論を従来と比較して簡単に実施できるシステムです。
特に、複雑な計算と調整が必要な施肥設計や、これまで個人で実施していた圃場管理についてシステムを活用して実施することで、農家やインストラクター※1)の負担を軽減します。
農家は、簡単に施肥設計や圃場管理を実施でき、インストラクターからのアドバイスをシステム上で参照することができます。
インストラクターは、指導対象農家の圃場情報や施肥設計結果をシステム上で参照し、営農指導に役立てることができます。
※1)農家に対して、BLOF理論実践の栽培技術・ノウハウ等を指導する者
今回の実証実験
実証期間 :2019年8月上旬 ~ 2019年10月下旬
実験協力者:沖縄県在住のBLOF理論を実践している農家10名
対象作物 :トマト、ゴーヤ、マンゴー、パッションフルーツ等
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現