免疫生物研究所、昆虫を活用した有用タンパク・機能性素材の開発コンソーシアムへ参画

 免疫生物研究所では、農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)が研究代表機関となり実施するプロジェクト研究「昆虫(カイコ等)による有用タンパク質・新高機能素材の製造技術の開発・実用化」へ、コンソーシアムメンバーとして参画する。

免疫生物研究所、昆虫を活用した有用タンパク・機能性素材の開発コンソーシアムへ参画
内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)は、総合科学技術・イノベーション会議が自ら司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野の枠を超えたマネジメントに主導的な役割を果たすことを通じて、科学技術イノベーションを実現するために創設されたプログラムです。

NAROが研究代表機関となり組織された昆虫生産系ものづくりコンソーシアムは、SIP第2期の研究課題として「昆虫(カイコ等)による有用タンパク質・新高機能素材の製造技術の開発・実用化」を提案し、平成30年10 月23日付けで採択されました。

本プロジェクト研究は、カイコが有するタンパク質生産バイオプロセスとしての高いポテンシャルを活用し「カイコでしかできない」高機能性または低価格生産性を備えたタンパク質群を生産し、製品化することを目的としています。本プロジェクト研究において当社が実施する研究内容は、以下のとおりです。


◆研究課題名:昆虫(カイコ等)による有用タンパク質・新高機能素材の製造技術の開発・実用化
◆実施期間:2018 年度~2022 年度
◆研究費配分額:1,500 万円/年(予定)
◆当社実施内容:ヒト抗体医薬品のGMP対応製造技術開発


当社は、平成28年6月16日付けで公表したとおり、GMPパイロットプラントである「前橋研究所」を新設し、遺伝子組換えカイコによる医薬品製造を実現させるための研究開発を推進しております。

また、株式会社CUREDと、抗HIV 抗体の事業化を目的とした共同開発契約を締結し、HIV 感染症を治癒に導く安全で安価な抗体医薬品の開発をおこなっています。

本プロジェクト研究では、当社が有するGMPパイロットプラントを活用し、GMP対応の遺伝子組換えカイコ飼育技術やヒト抗体医薬品の抽出・精製技術の開発を実施します。これにより、抗HIV抗体を含むヒト抗体医薬品の開発速度を加速させ、遺伝子組換えカイコによる世界初の医薬品製造の早期実現を目指します。