農業ベンチャーOzaki、農福連携では大型となる植物工場を建設

 株式会社Ozakiは、北海道釧路市にて、障がい者雇用を推進する「農福連携・完全人工光型植物工場」によるリーフレタスの生産・販売事業を行う。

施設面積は約400m2(事務所エリア含む)、日産1,000株前後の生産量を当初の目標に設定している。リーフレタス商品は地元の青果卸売業者と連携しながら、北海道内のスーパーなどに販売する計画。

その他、東南アジアへの輸出も視野に入れている。


同社は2018年1月に設立したベンチャー企業。六次産業化・地産地消法に基づく総合化事業計画の認定を受け、補助金や金融機関からの資金調達を実施。

完全人工光型植物工場プラントについて、内部の栽培設備プラントに約1億円、建屋などの建設に約8,000万円程度が必要になる、という。

農福連携型の植物工場、小規模でも利益確保が可能

1日1,000株程度のリーフレタスを生産する施設では、一般的には大規模には分類されないが、障がい者を雇用する植物工場施設(人工光)の中では全国的にも大規模施設になる。

民間企業による特例子会社は除き、NPO法人や社会福祉法人が行う農福連携ビジネスでは、数億円といった予算規模は資金的に難しく、数千万円~1億円以下の事例が大半を占める。

補助金を確保することで、設備プラント分の減価償却や作業員の人件費について、大幅に削減することができ、一般的なパート雇用では利益確保が難しい小規模施設(1,000株/day以下)でも、最低限の利益確保が可能となるケースもある。


株式会社Ozakiでは、パート含め8名程度の雇用を予定しており、運営が安定してから障がい者による作業員の受け入れを行っていく、という。

農福連携型の場合、安定生産・施設運営には、一般的な植物工場とは異なるノウハウも必要となり、通常では想定されないようなトラブルにも対応できるように柔軟な設備管理・運営体制が必要となる。