循環型農林業の営業企画を行う合同会社清流日本は、有機JAS菌床キノコ生産を行う株式会社ハルカインターナショナルの菌床キクラゲの生産委託企業の募集を開始した。
清流日本では、生産委託、生産受託というシステムで農業参入企業と農産物生産企業を結び、双方のメリットを分かち合い、過疎地の耕作放棄地で循環型農林業を展開しています。
ハルカ社は、日本唯一の有機JAS菌床キノコの生産技術があり、主力はシイタケとキクラゲで、年商は約5億円。キクラゲは昨年時点で日本最大の生産拠点(同社調べ)に拡大しました。
国産野菜の食材調達を図る外食大手や流通大手に供給し、有機優先の東京五輪への食材供給も視野に入れています。
■初期段階に陥りがちな失敗を避けて農業参入をできるチャンス
事業提携の主な募集先は、売り場や流通先が豊富な食品、流通業界が中心として想定しておりますが、農業参入を希望される場合には業態は問いません。
参入企業は、生産委託経費を支出することで、市民農園の企業版とも言える「企業農園」を確保し、農業参入の初期段階における失敗の回避を期待できます。
「企業農園」はハルカ社の農場がある、岐阜県の山間地の耕作放棄地などに区画を開設いたします。キクラゲ収穫後の不用菌床を、畑地の優良たい肥に活用し、薬草の栽培を手掛ける循環型農林業を展開します。
大手資本の参入によって、森林資源の菌床への利用、キノコ生産、薬草栽培までを行う、地方創生のモデル地域を目指します。
地域にとっては、「企業農園」の誘致によって、過疎地の交流人口・観光人口の増大、循環型農林業モデルによる新規就農者や就労機会創出への期待が高まります。
■ハルカ社の今後の展望
ハルカ社にはこれまでも、複数の大手企業から資本提携のオファーがありましたが、経営の自由度が制約されることなどを鑑み、協業の在り方を模索しておりました。
今回の生産委託・受託と企業農園方式によって、協業社双方、それに地域の3者にメリットを生み出すことを目指します。
キクラゲの国内流通の97%は中国産ですが、残留農薬などの指摘が相次ぎ、国産の需要が高まっています。しかし生産技術が確立せず、生産量が伸び悩んでいるのが現状です。
そこで、名古屋市から高速道経由で約2時間の距離にあるハルカ社では今夏、昨年の1.5倍規模の300トンの生産を図ります。
自然開放型生産のため、夏季の4か月が生産期間ですが、木質バイオマスボイラーと温水ハウスによって、通年生産への拡大を検討しています。
■申し込み・お問い合わせ
合同会社清流日本ホームページより https://www.sn-conso.jp/
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