株式会社ABC Cooking Studioは、2006年より子どもを対象とした「食」のスクールを運営しているが、「abc kids+(エービーシーキッズプラス)」として2017年4月よりプログラムを一新する。
また、2016年9月よりABC玉川高島屋S・Cクッキングスタジオ、ABC横浜ランドマーククッキングスタジオの2店舗でリニューアルしたプログラムを先行導入する、という。
「abc kids+(エービーシーキッズプラス)」
https://www.abc-cooking.co.jp/course/abckids/abckids-plus/
■リニューアルの背景
~料理教室が食育をサポート 家庭の不安を解消するプログラムに~
10歳以下のお子さまをもつ保護者の方々を対象にABCの会員サイト内にて行った「食育に関するアンケート調査」(総有効回答数:244名)では、母親の99%が「食育が必要だと思う」も、51%が「実践できていない」と回答しました。
実践できない理由としては、「時間がない」という回答がもっとも多く、共働きの増加による家庭環境の変化などによって、家庭内での食育実践が難しくなっている可能性を読み取ることができました。
このようなニーズに合わせ、料理教室という立場から子どもの食育をサポートすべく、プログラムをリニューアルすることとなりました。
ABCでは、食育基本法が制定されたことを受けて、2006年より満4歳から小学3年生までの子どもを対象とした食のスクール「abc kids」を運営しており、現在、全国30スタジオ、約3,000名の生徒が通っています。
リニューアルしたプログラムは、2016年9月よりABC玉川高島屋S・Cクッキングスタジオ、ABC横浜ランドマーククッキングスタジオの2店舗で先行導入し、2017年4月には全国のキッズスタジオが「abc kids+(エービーシーキッズプラス)」として生まれ変わります。
今回のリニューアルでは、食を通した新しい気づきや発見から、食への興味・関心を高め、食べることときちんと向き合う姿勢や、考える力を身につけられるプログラムを目指し、クッキングとサイエンスという2つのクラスに分けました。
■クラス概要(クッキングクラス/サイエンスクラス)
・調理を通し、食文化やマナー、栄養素などを体系的に学ぶクッキングクラス
クッキングクラスでは、調理体験を通して食材の特徴や理想の献立、食事のマナーなどを体系的に学んでいきます。「一汁三菜 和食と食事作法」というテーマでは、和食の基本である「一汁三菜」を学びながら、献立の立て方や、配膳方法、また食材の栄養素や調理方法を身につけます。
そのほかにも「洋食とテーブルマナー」や「おせちを学ぶ」など、年間を通じ、さまざまなテーマから食を体系的に学ぶことができます。
学んだ内容は「食育カルテ」というシートにまとめ、自宅での振り返りツールとして活用いただけるほか、作った料理の一部を持ち帰ることができ、親子で学びを共有できます。
・実験を通し、自分で気づき学ぶ力を 「食」を題材にしたサイエンスクラス
サイエンスクラスでは、食という子どもにとって身近な題材から、「なぜだろう?」「確かめてみよう」「もっと知りたい」という疑問や関心を高め、考える力や新たな興味を育みます。
「ホットケーキのふくらむひみつ」では、ベーキングパウダーの有無により、生地のふくらみや食感はどうなるのかを確かめ、調理実験を通してホットケーキの中でベーキングパウダーに含まれる炭酸水素ナトリウムがどんな反応をしているのかを解決していきます。
実験を通して自分で気づくことが、学ぶ意欲や生きる力を身につけることにつながります。実験で分かったことはワークシートにまとめ、自宅での振り返りツールとして持ち帰ります。
■レッスンだけでない学びの場を 親子での野外食育プログラムも実施
ABCでは、2016年4月にJA全農東京と協力し、親子での農業体験をスタートさせました。農作業の体験や、生産者の方々との交流を通じて、「スーパーや食卓に並ぶ食材がどのように栽培されているのか?」といった疑問や、生産者の想いを聞くこと、畑の土に触れることで、スタジオでのレッスンだけでは得られない学びを親子で育む場を提供しています。