中部・関東を中心に食品スーパー等を展開する(株)バローでは、2011年春以降にも、インドネシアの契約栽培農家や直営農場で生産した野菜を日本国内へ輸入し、本格販売する予定である。日本人向けの品質に仕上げるメドが付いたことや、天候不順の影響を受けやすい野菜を安定調達する狙いもある。円高メリットを還元しやすい輸入野菜の販売により低価格商品の拡充にもつなげる。
同社は2009年6月にインドネシアに水産物や農産物の調達を目的にした100%出資子会社の「バローインドネシア」を設立。今年から種子や肥料をバローが契約栽培農家に供給し、栽培方法なども指導する方式で野菜生産を開始した。日本人向けの品質に仕上げるため直営農場も開設する。本格販売の第1弾としてキヌサヤエンドウを輸入する予定で、このほか根菜類なども生産する方針である。
大手小売業では、国内で出資した農業生産法人や契約栽培農家から農産物を調達することはあるが、バローのように海外で契約栽培農家などを活用して輸入販売する取り組みは珍しい、という。この所、商社を中心に海外の生産者や農業企業と連携しながら、現地生産した野菜を日本へ輸入する事業モデルを採用する企業が増えているのは確かである。<日本経済新聞より>
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