楽天株式会社が遠隔農場サービスを展開する株式会社テレファームに出資した。テレファームは、2010年9月より、ゲーミフィケーションを取り入れた有機野菜の遠隔栽培サービスを提供している。
同社では、インターネットを介した地域支援型農業(CSA:Community Supported Agriculture)を実践しており、消費者と農家を結びつけることで、消費者は自らが監修した野菜を、農家は安定した収入と販路を得ることができる。
今日、農業就労人口は減少の一途をたどり、高齢化も相まって労働力不足が深刻化している。それに伴い、耕作放棄地の面積は年々増加している。農家を取り巻く環境も厳しく、新規就農は、初期投資や収入が不安定となることが障壁に、既存の小規模農家においては、安定した販路の獲得や後継者不足が課題となっている。
楽天は、創業時より、インターネットで人々と社会に力を与えること(エンパワーメント)を経営理念に掲げており、農業の分野においても、イノベーションをもたらし、課題解決とその発展に寄与していきたいと考えている。楽天が推進していく農業改革の一環として、今回の出資に至った。
今後、楽天は、新規就農者の支援および耕作放棄地を活用した地方創生への貢献を目指し、インターネットを通じた農業分野での新しいサービス展開を検討していく。
■出資先概要
・会社名:株式会社テレファーム
・資本金:3,200万円(2016年4月30日現在)
・事業内容:
1. 遠隔栽培WEBシステムを使った農業活性化事業
2. 果樹・野菜類、穀物類の生産販売
3. 農作物の貯蔵、運搬、および販売
4. 種苗、資材の製造販売
5. 農作業の受託
6. 農業体験等のイベントの企画および運営上記に付帯する一切の業務
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